研究課題/領域番号 |
19K20597
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
大塚 崇光 宇都宮大学, 工学部, 助教 (30815709)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | レーザー航跡場加速 / 高エネルギー密度科学 / 超短パルスレーザー / 電子ビーム / プラズマ / 高強度レーザー / レーザー生成プラズマ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では本来光の速度で伝搬する集光面の速度を制御し,電子が加速位相から脱する長さを制御するレーザー航跡場加速における新しい基盤技術を提案する. 航跡場の位相速度はプラズマ中を伝搬するレーザーの群速度に等しく,真空中の光速よりも遅い.従って電子が高エネルギーに加速されるに伴い加速位相から脱してしまい加速長が制限される.この問題を解決するため,超短パルスレーザーのチャープパルスと回折レンズを組み合わせることにより擬似的に光速を超える速度をもつ集光面を生成し,レーザー進行方向に電子源と追加速場等の役割を付与した複数の航跡場を励起する.各航跡場が励起される時間関係はチャープ形状によって制御可能である.
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研究成果の概要 |
本研究では,本来光の速度で伝搬する集光面の速度を制御することにより,電子が加速位相から脱する長さ (脱位相長) を制御するレーザー航跡場加速における新しい基盤技術の確立を目指し研究を行なった. エネルギーが 120 mJ,パルス幅が 120 fs 程度のレーザーパルスをガスジェットに集光してレーザー航跡場を励起し,基礎的なデータ収集を行った.また,シミュレーションによって自己変調レーザー航跡場加速について調査し,低ピーク出力レーザーによる MeV 級電子発生に必要なパラメターを明らかにした.実験結果及び計算結果より,ガスターゲット技術の確立が重要であることを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
レーザー航跡場は非常に高い電場を励起できることから,次世代加速器技術として注目されている.また,航跡場中の加速位相は極めて短く,加速場に捕捉された電子バンチは極短バンチとなる.このような電子バンチは物質・材料,医療・生命科学研究などへの応用も期待できるが,レーザー装置が大型,複雑になるなどの問題点がある.本申請では低出力レーザーによって,制御性の高い航跡場を励起する手法に関して基礎研究を行なった.シミュレーションや実験を行い,ターゲット開発が重要であるという理解を得た.また,当初目標とは異なる手法として,自己変調レーザー航跡場加速の可能性と THz 電磁波による追加速の可能性に関して調査した.
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