研究課題/領域番号 |
19K20643
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 大阪大学 (2022) 東京大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
勝 野吏子 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 講師 (30779955)
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研究期間 (年度) |
2020-02-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 動作同期 / we-mode / ラット / 共同行為 / 比較認知科学 / 協働行為 |
研究開始時の研究の概要 |
隣り合う他者と歩調があったり、協力行動を行ったりと、ヒトは日常的に他者と身体動作を協働させる。他者との協働した動作は一体感をもたらす。本研究は、この「我々」として目的を共有する際に感じられる一体感について、系統発生的起源を探ることを目的とする。齧歯類とヒトを対象とし、選択課題を2者で分担させることで一体感が生じ、相手に対する親密さや信頼性が高まるのかを、行動実験と観察から調べる。
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研究成果の概要 |
ヒトでは共通の目的のために協力する際に、自身の動きを調整するために相手の動作を予測する必要がある。共同サイモン課題は、他者の動作表象を共有する度合いを調べるために使用される。この研究では、ヒト以外の種において共同行為における他者認知を明らかにすることを目的とした。ラットに共同サイモン課題を行い、相手の刺激―反応マッピングの表象を共有しているかどうかを検討した。その結果、ラットにおいて共同サイモン効果が確認された。向社会性が高く、協力行動が報告されているラットにおいて、他者の動作も自身の動作計画に含めて共同行為を行っている可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究では、ヒト以外の霊長類以外では初めて、共同サイモン効果を検討した。これまでにも協力行動といった共同行為が、ヒト以外のいくつかの種において報告されてきたが、これまでには協力行動が成立する条件に注目されることが多かった。この研究では、共同行為における社会認知に着目し、共同行為を支える認知基盤を検討した。ほかの系統の種においても同様の検討を行うことで、他者との共同運動主体感の進化、メカニズムの理解が深まるだろう。
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