研究課題/領域番号 |
19K20673
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 長浜バイオ大学 (2021-2022) 神戸大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
山本 哲志 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 准教授 (50650892)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | Duchenne型筋ジストロフィー / 18誘導心電図 / 心機能低下 / 心臓超音波検査 / デュシェンヌ型筋ジストロフィー / 心機能障害 / 心電図 / 18誘導 / 自然歴 / 心筋症 / 心電図異常の病態的意義 |
研究開始時の研究の概要 |
デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の死因の多数が心不全死であり、DMDの心機能障害の適切な管理は喫緊の問題である。心電図検査は非侵襲的に繰り返し実施できる心機能評価法である。DMDでは小児期より異常Q波やST-T変化等が出現するが、患者は心電図異常が示す臨床症状を呈さず、心電図異常の病態的意義は不明であった。このため、心電図がDMDの心機能障害の管理に十分に活用されなかった。本研究は、DMD患者の心電図異常が示す病態的意義を解明することを目的とする。従来法より心機能障害の検出に優れた18誘導心電図を用い、臨床データや遺伝子変異との関連を網羅的に解析する。
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研究成果の概要 |
Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)は、進行性で致死性の筋力低下を特徴とする遺伝性筋疾患である。DMDでは多くの筋外合併症を認めるが、心電図異常は頻度の高い合併症である。DMD患者でR波高の異常が報告されているが、その臨床的意義は不明である。右室や左室後壁の詳細な観察が可能である18誘導心電図を用い、DMD患者のV1~V9波の経年変化と、心臓超音波検査で測定した心機能の関連を調べた。R波高は年齢とともに低下した。V6~V9誘導では心機能障害を認める2年前に急激に低下することから、左室側壁から後壁の心筋の電気学的な障害が、心機能障害に先行して認めることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)を対象に、右室や左室後壁の詳細な観察が可能である18誘導心電図を用い、DMD患者のV1~V9波の経年変化と、心臓超音波検査で測定した心機能の関連を調べた結果、①心機能が低下する2年前にすでに心電図が変化していること、②その変化はV6~V9誘導で顕著であることより、心電図変化を観察することで簡便な心筋障害の予測マーカーとなる。また、特殊な心電図を用いなくとも多くの施設で行われている標準12誘導心電図のV6で観察でき、今後のDMDの心臓管理に役立つ。
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