研究課題/領域番号 |
19K20695
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
晝河 政希 三重大学, 工学研究科, 助教 (40823456)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 人工靭帯 / エラスチン / コラーゲン / 靭帯細胞 / 組織工学 / 細胞足場 |
研究開始時の研究の概要 |
靭帯成分であるコラーゲン、エラスチンと靭帯細胞を組み合わせた本来の靭帯を模倣した新規組織工学的人工靭帯の開発を目的とする。靭帯は骨との結合部が靭帯、軟骨、骨の段階的な構造となっており、本研究では、細胞の骨基質マーカーを上昇させるエラスチン材料を人工靭帯の骨結合部分に用いることで段階構造の再現を目指す。また、生体外で人工靭帯に対し、加圧などの刺激をあたえ、靭帯化、骨化を促す条件を検討し、最終的に生体内への移植および評価を予定している。
|
研究成果の概要 |
前十字靭帯などの膝関節靭帯はスポーツ等で損傷を受けやすい組織であり、損傷した際には再建手術が行われているが、自家腱を用いた方法では採取部の腱組織の強度が低下し、人工靭帯を用いた方法では移植する靭帯と移植部周辺の骨組織との結合が困難という問題がある。本研究ではこれらの問題を解決するため、正常組織を犠牲にすることなく患者自身の靭帯組織を再生できる新規人工靭帯の開発を目的とした。コラーゲン、エラスチンからなる高強度材料を基材とした新規人工靭帯モデルを考案し、生体外での培養により組織化誘導が可能な組織工学的人工靭帯を開発した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人工靭帯に関する研究は現在でも多くの研究者が取り組んでおり、合成高分子材料や天然由来材料を用いて作製した人工靭帯が報告されている。他の報告例と本研究の異なる点および特徴として以下が挙げられる。 ①靭帯の成分として知られるコラーゲン、エラスチン、靭帯細胞で靭帯組織特有の靭帯ー骨段階構造を再現できる新規人工靭帯の開発を試みた。これまでにコラーゲンと細胞を用いた報告例は様々あるが、エラスチンを用いた報告例はほとんどない。 ②靭帯ー骨段階構造再現のために幹細胞や骨芽細胞でなく、靭帯細胞への刺激による骨化誘導を行う。人工靭帯作製に靭帯細胞のみを用いることで、より簡便なプロセスでの開発を目的とした。
|