研究課題/領域番号 |
19K20737
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90140:医療技術評価学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
織部 祐介 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (60827484)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 小児 / 放射線被ばく / 先天性心疾患 / 線量率 / 循環器疾患 / 被ばく解析 / 医療レギュラトリーサイエンス / レジストリ / 放射線 / 被ばく線量 / 臨床試験 / 医療技術評価 |
研究開始時の研究の概要 |
実臨床における放射線を用いた治療及び検査においては、患者が受ける被ばく線量よりも疾患の特定や治療という観点が優先かつ重要視されるため、患者が受ける被ばく線量の正確な測定がされていない。特に、小児は成人より放射線に対する感受性が高いことが知られている。 一方、放射線を用いた検査及び治療を実施する臨床試験においては、正確な評価が求められる一方で、臨床試験に参加する被験者保護の観点からも被ばく線量が患者の予後に影響を及ぼさない状況が望ましい。 本研究では、臨床試験及び小児患者に焦点をおくことで、これまで報告されていなかった小児患者の被ばく線量を測定し臨床試験の正確な評価へと結びつけることを試みる。
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研究成果の概要 |
小児患者に対する放射線を用いた診断手技及び治療手技における被ばく線量の算出と推定を目的として、過去に国内で行われた小児疾患に対するカテーテル手技の被ばく線量評価と解析をした。 放射線被ばく線量の推定及び手技中のリアルタイムな評価に透視線量率を用いることで、小児期の体格の変動が大きい患者に対しても安定した指標として用いることが可能であると判明した。また、本邦で報告が少ない小児患者の被ばく線量を解析し、カテーテル手技における被ばく線量が明らかとなった。 研究展開により、小児患者の放射線被ばく線量の施設間比較や手技前の簡易的な予測の実現が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により明らかとなった線量率を用いた管理指標により、被ばく管理のみならず蓄積されてきたデータが活用可能であると明らかになった。さらに、被ばく低減は手技中のリアルタイムな線量管理が必要であると明確にし、提案した指標を用いて手技中の医師・技師・企業の連携改善で結果として被ばくの低減が期待される点において社会的に極めて意義深い。 また、放射線被ばく管理や低減は、臨床試験のみならず通常の医療現場においても重要視される。本研究で報告されたカテーテル手技の被ばく線量や、提案した被ばく管理指標は今後の小児患者の被ばく管理や被ばく低減に用いることが可能であり、放射線医学的にも意義が大きいと考えられる。
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