研究課題/領域番号 |
19K20767
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補助金の研究課題番号 |
18H05556 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0101:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
神田 惟 東京大学, 東洋文化研究所, 特任研究員 (20823462)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | イスラーム美術史 / アジア憧憬 / オリエンタリズム / ペルシア美術(ペルシャ美術、波斯美術) / ペルシア陶器(ペルシャ陶器、波斯陶器) / 作家、画商、学者 / 山口蓬春 / 戦後日本美術 / 比較美術史 / 伊東深水 / コレクション史 / 近代日本画・洋画・工芸 / ペルシア三彩 |
研究開始時の研究の概要 |
2019年度のアウトプット活動の核となるのは、『美術史』(2019年11月末日〆切)への投稿と、シンポジウム「イスラム美術コレクションの形成と普及ー東洋と西洋の眼差しの交叉」(2019年9月30日)での発表である。前者では、1950年代後半以降の日本における「ペルシア(ペルシャ、波斯)」観形成の過程を、①展覧会におけるペルシア陶器の展示、②国内におけるペルシア陶器の収集、③画家たちによる創作を包括的に検証する。後者では、戦前も視野に入れた日本における「ペルシア」観形成・発展プロセスの実態を明らかにし、欧米における当該プロセスと比較することで、広義な意味でのオリエンタリズム研究に貢献する。
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研究成果の概要 |
本研究の遂行により、1950年代後半から1970年代後半にかけて、日本画家・洋画家・工芸家たちに加え、古美術商、学者の三者が協調して、日本と文化的な紐帯を有する「ペルシア」なる独自の概念を生み出していたこと、イスラーム美術工芸品の中でも、このイメージに合致するタイプの作例が重点的に収集され、作家の創作の源となっていたことが始めて明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、オリエンタリズム研究という文脈からも、イスラーム美術工芸品の収集史研究という文脈からも、近代日本におけるアジア憧憬研究という文脈からも研究の対象とされてこなかった近代日本におけるイスラーム美術工芸品収集の思想的背景と傾向について、明らかにした点にある。
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