研究課題/領域番号 |
19K20983
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補助金の研究課題番号 |
18H05791 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 盛岡大学 |
研究代表者 |
福嶋 祐貴 盛岡大学, 文学部, 助教 (10826100)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 教育評価 / 協同学習 / 協働学習 / 協調学習 / 学習評価 / グループ認知 / パフォーマンス評価 / 認知的徒弟制 |
研究開始時の研究の概要 |
子どもたちが探究的な学習に協働で取り組むことが重要視されている。しかし、そうした協働的な学習の評価に悩まされている教師は多い。これまで様々な解決策が提案されてきたが、いずれも妥当性・信頼性・公平性に課題がある。その原因は、従来の教育評価論がもっぱら個人レベルの評価を対象としてきたことにある。そこで本研究では、協働的な学習を教育評価論の射程に入れ、あるべき教育評価の基準と方法を開発・検証し、学校現場および学会に発信することを目的とする。
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研究成果の概要 |
協働的な学習を評価するという営みに関し、次の四点が示唆された。第一に、その教育実践における協働が何を意味するものなのか、何のための協働なのかを明らかにしておく必要がある。第二に、協働性は状況依存的に発揮されるため、一般的で汎用的な能力として捉えるべきではない。第三に、協働性は教師の指導の成果であるとは限らず、教育評価という理念のもとでは、評価の対象とすることは適切でない。第四に、協働性は、うまく協働しなければ生み出せないような成果を求めるようなパフォーマンス課題の中で、思考力・判断力・表現力などと一体的に捉えることが妥当である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2017年・2018年改訂学習指導要領が実施に移される中で、「主体的・対話的で深い学び」として、グループ学習や学習者同士の学び合いが広く実践されてきている。その中で、協働で行われる学習とその成果を評価するという、妥当性や公平性の点で複雑かつ困難な課題が学校現場に投げかけられている。本研究の成果は、そうした難題に向けて、協働的な学習に関する歴史的・理論的な知見をもとに解決策を示唆するものである。また同時に、従来個人の学習に焦点化してきた教育評価論と、教育評価の問題をあまり取り上げてこなかった協働的な学習の研究とを架橋し、両者の射程を広げるという学術的意義を有している。
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