研究課題/領域番号 |
19K21024
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補助金の研究課題番号 |
18H05834 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0201:代数学、幾何学、解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
小池 貴之 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 講師 (30784706)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 上田理論 / レビ平坦超曲面 / K3曲面 / 部分多様体近傍 / レビ平坦 / 標準ケーラー計量 / 部分多様体 / 大域的開部分多様体 |
研究開始時の研究の概要 |
閉複素多様体Xの適切な開部分多様体上に於いて, その標準ケーラー計量や特徴的な微分形式を, 適切な局所座標やその他の部分多様体の言葉を用いて具体的に記述すること, そしてそれらを用いてXの変形や空間自体への理解を深めることを目指す. このひな形となっているのは、岡山大学・上原崇人氏との共同研究によるK3曲面の貼り合わせ構成である. この研究をひな形としつつ, さらに部分複素多様体やレビ平坦超曲面及びそれらの近傍に関する独自の知識や技術的蓄積を活用することで, カラビヤウ多様体を中心とするより広いクラスでの理解を目指す.
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研究成果の概要 |
K3曲面及び射影平面の9点爆発のレビ平坦超曲面, 及びその内部として実現されるような階部分集合を中心としてその複素解析幾何学的研究を行った。 岡山大学・上原崇人との共同研究ではそのケーラー幾何学的側面への研究へと進展し、その中でより一般的なK3曲面の退化の方法に対応するような貼り合わせ構成についての考察が行われた。同時に射影平面の9点爆発にも進展がみられた。射影平面の9点爆発についての研究に関連しては、その点配置を変えることに対応する複素構造の変形と、それに伴うパラメータ付きでの複素力学系的手法とを活用することで、これまでに分かっていなかった9点配置のも下でのレビ平坦超曲面の存在証明が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多変数関数論の歴史を遡ると必ず登場する楕円曲線及び楕円積分に関する理論は, 様々な現代数学の源流と呼ぶに相応しいものである. 事実, その代数学的・幾何学的・解析学的性質の解明やそれらの関連についての考察は, 現代にまで通用する様々なアイディアを導き出している. 本研究で主な役割を担うK3曲面はその自然な一般化といえ, 具体例ではある一方で, 数学内外の非常に広範な範囲に及ぶ一般性を秘めた対象である. またヒルベルトの第14問題にも関連する具体例である射影曲面の9点爆発もまた別の文脈から非常に重要な具体例であり, これらに関する本研究は意義深いと言える.
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