研究課題/領域番号 |
19K21050
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補助金の研究課題番号 |
18H05869 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0204:天文学、地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
横山 千恵 東京大学, 大気海洋研究所, 特任助教 (80649236)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 降水特性 / 豪雨 / 衛星観測 / 将来変化 / GPM衛星 / 降水の組織化 / 梅雨 |
研究開始時の研究の概要 |
降水特性の将来変化を予測する方法の一つとして、降水特性を大規模環境場と関係付け、大規模環境場の変化から降水特性変化を推定することが有効である。そのために本研究では、観測データを用いて、熱帯・中緯度海上の多様な降水特性を決める大規模環境場要因を明らかにする。降水特性を大規模環境場とを関係付けると共に、それに基づき大規模環境場から降水特性分布を再構築する。再構築データと観測との比較を通して、降水特性と大規模環境場との関係のロバスト性を評価し、降水特性を変える本質的要因を探る。
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研究成果の概要 |
大規模場の変化から降水特性変化を推定する手法を全球海上に拡張した。統計・事例解析から得られた知見をもとに、全球海上において3タイプの雨域を同定し、各タイプの対流圏中層の大規模鉛直風及び海面水温への依存性を定量化した。 これらの関係と現実大気の大規模場データから、全球海上の各タイプの降水分布を再構築した。季節平均した再構築降水分布は観測と良い相関を示し、先行研究の知見とも整合的であった。再構築手法による降水特性変化推定の全球海上への拡張がある程度有効であることが示された一方、特に熱帯域における再構築降水の妥当性のさらなる検証も必要であることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
衛星観測から全球海上の降水特性と大規模場との関係を調査した。豪雨事例の解析や統計解析を通して組織化システムの発生・維持の仕組みの理解を深めた。また、衛星による降水の立体構造の統計が比較的少ない中緯度に対し、卓越する雨域特性及び指標となる大規模場に関する統計的知見を得た。更に、全球海上で同定された3タイプの雨域について、季節・領域間でロバストな大規模場依存性を見出した。 これらの関係を用い大規模場からタイプ別降水分布を再構築し、現実大気において大規模場変化から全球の降水特性変化を推定する手法の有効性及び今後の課題を示した。研究成果は、全球海上の降水特性の将来変化を推定するための研究に役立つ。
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