研究課題/領域番号 |
19K21051
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補助金の研究課題番号 |
18H05870 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0204:天文学、地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
近藤 望 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 特定研究員 (70824275)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ジルコン / ジルコニウムの飽和 / セリウム / マグマ構造 / X線動径分布関数測定 / ジルコンの晶出 / 冥王代 / マグマ / 地殻 / 主成分元素組成 / ジルコン晶出モデル / ソースマグマ / 希土類元素 / 分配係数 / 晶出実験 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ジルコンとケイ酸塩メルト(マグマ)の反応実験からジルコン晶出とマグマの主成分元素組成の関係を明らかにし、ジルコン晶出モデルを構築する。このジルコン晶出モデルを用いて、申請者がこれまでのに制約した、岩石記録の残っていない46-40億年前(冥王代)の初期地球に存在していた地殻の主成分元素組成の範囲から、冥王代唯一の遺物であるジルコンを晶出させうる組成(ジルコンのソースマグマの組成)を決定し、冥王代地殻の主成分組成にさらなる制約を与える。
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研究成果の概要 |
本研究では、1)ジルコン中の濃度がマグマの酸化還元状態の指標となり得るとされているセリウム(Ce)の含水マグマ中での振舞いと、2)ジルコンの晶出がマグマの組成に依存するメカニズムについて、マグマの構造分析の手法からアプローチした。結果として、1)含水マグマ中におけるCeは酸化還元状態だけでなくマグマ構造中の水素との反応によっても価数変化を起こす可能性があり、ジルコン中のCeをマグマの酸化還元状態の指標として用いるには慎重な議論が必要であることが判った。また、2)ジルコン晶出のマグマ組成依存性は、マグマのネットワーク構造の重合度の変化が本質的なメカニズムとなっている可能性があることが判った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球や月、火星などの岩石惑星・衛星の初期化学進化を理解する上で当時生成されていたマグマの状態・組成を知ることは重要である。ジルコンは岩石惑星・衛星の初期マグマを研究する上で一般的に広く用いられる鉱物であり、このジルコンからマグマの状態・組成を推定する手法を構築することは国際的に注目されている課題である。本研究では、マグマの構造測定というこれまでの先行研究では用いられなかった手法によって、ジルコンからマグマの状態・組成を推定する手法の構築に貢献する新しい事実を発見した。
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