研究課題/領域番号 |
19K21054
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補助金の研究課題番号 |
18H05873 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0204:天文学、地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
小林 翔悟 東京理科大学, 理学部第一部物理学科, 講師 (80822999)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | X線 / 超高光度X線源 / ブラックホール / 中性子星 |
研究開始時の研究の概要 |
ブラックホール(BH)には、太陽の数億倍という超巨大質量なものと、太陽の数倍程度の質量なものの2種類が存在する。前者の形成過程は宇宙物理学最大の謎とされている。仮に後者が成長した結果であるとしたら、両者の中間にあたる質量のBHが存在すると考えるのが自然であるが、これは未発見である。 本研究では、その「中間質量BH」の候補天体とされる超高光度X線源(ULX)に着目した。ULXはX線で異常に明るい天体で、その正体やX線放射のメカニズムがほとんどわかっていない。本研究では、このULXをX線、可視光、電波という3種類の光を用いて観測し、周辺環境やX線放射メカニズムを明らかにすることで、その正体を探る。
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研究成果の概要 |
太陽の100-1000倍程度の質量を持つ中間質量ブラックホール候補天体である超高光度X線源(ULX)の観測データに、新たな解析手法を取り入れることで、その放射メカニズムと中心天体の正体の解明を試みた。新手法により、ULXのX線スペクトルを構成する放射成分の形状の特定に成功し、中心天体の周りには、内縁半径が数百kmの降着円盤が形成されていることが示唆された。また、研究期間中に一部中心天体の正体がブラックホールではなく、作業仮説の1/100程度の質量である中性子星であることが判明したが、今回取り入れた解析手法によって、これら中性子星を物差しにし、他天体の質量を決定できる可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
銀河中心には太陽の10万倍から10億倍の質量をもつ超巨大ブラックホールが存在する。これらは、銀河と互いに影響を与えながら成長していると考えられているため、その成長過程を解き明かすことは、我々の銀河系の形成過程を解き明かすことにもつながる学術的意義の高い研究であり、本研究はその一翼を担っている。
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