研究課題/領域番号 |
19K21108
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補助金の研究課題番号 |
18H05946 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0401:材料工学、化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪産業技術研究所 |
研究代表者 |
加藤 敦隆 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 森之宮センター, 研究員 (40826161)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 硫化物固体電解質 / 電極電解質界面 / 全固体電池 / 多量体 / 硫化物 / 固体電解質 |
研究開始時の研究の概要 |
次世代電池として注目される全固体電池は、電極活物質/固体電解質の固体どうしの接触界面をいかにして形成・維持するかが大きな課題である。本研究は、硫化物固体電解質に柔軟な構造を付与することで、全固体電池の界面構築に適した固体電解質を創製することを目的として研究開発を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、硫化物固体電解質にジスルフィド結合の柔軟な構造を付与することで、全固体電池の電極/電解質界面構築に適した新規固体電解質を創製することを試みた。Li2S-P2S5系固体電解質を出発に、ハロゲンのI2を架橋剤として用いることで、(-P-S-S-)結合の鎖でつながれた構造をもつ硫化物多量体を合成した。この硫化物多量体をバインダーとして用いることで、LiNi1/3Mn1/3Co1/3O2の電極複合体シートを作製することができ、153 mAh/gの初期放電容量と200サイクルの間の安定した容量維持を実現することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の固体電解質の開発は、異原子置換や新規結晶構造探索により行われてきた。固体電解質を多量体化するという発想は、本研究独自の材料探索アプローチである。また、合成した硫化物多量体は、イオン伝導性をもつバインダーとして全固体電池のシート化に利用できることがわかった。全固体電池は、携帯電話の小型電源用途から電気自動車の大型電源用途まで幅広く用いることができる次世代電池であり、シート化は、その全固体電池の量産化のための重要技術である。本研究で開発した材料のような効果をもつ固体電解質はこれまでになく、全固体電池の実用化に大きく貢献することが期待できる。
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