研究課題/領域番号 |
19K21117
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補助金の研究課題番号 |
18H05962 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0403:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
森野 佐芳梨 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学研究科, 助教 (10822588)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | バイオメカニクス / 腰痛 / 妊婦 / 骨盤ベルト |
研究開始時の研究の概要 |
妊娠は母体に大きな負担をかけるが、その中でも腰痛は妊婦の約半数が経験し、出産後も症状が遷延化することで生活の質を低下させる問題である。妊娠期腰痛の主な原因は、妊娠期の体型変化により姿勢・運動バランスが失われ、腰背部への負荷が増大することによる。これに対して臨床現場では、体幹の安定性向上と、それによる腰部の筋負荷軽減効果を期待し骨盤ベルトが適用されているが、骨盤ベルトによる妊娠期腰痛防止効果のメカニズムは明らかではない。そこで本研究においては、妊婦を対象とした動作解析検証を通じて運動と筋活動を可視化することにより、骨盤ベルトの腰痛防止効果のメカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、女性の生活の質を阻害するとして問題視されている妊娠中の腰痛に関して、骨盤ベルトの使用による腰痛軽減メカニズムを解明することを試みた。この結果、妊婦が骨盤ベルトを装着すると、椅子の立ち座りにおける体幹の屈曲伸展動作が抑制され、体軸に対する上下方向への運動が大きくなることが分かった。つまり、骨盤ベルトの装着により脊柱下部を内包する骨盤部の支持性が上がることにより、体幹を過度に屈曲伸展させることなく、上下方向の推進力により動作を行うことが可能になったと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
妊娠中は薬物投与や侵襲的な治療による積極的な治療が困難であることから、臨床現場では妊娠中の腰痛に対して骨盤ベルト着用が推奨されることが多い。しかし、骨盤ベルト使用による腰痛軽減のメカニズムを定量的に示した調査結果は少ないという現状がある。これに対して本研究は、デバイスを用いて客観的かつ定量的に骨盤ベルト使用による妊婦の身体運動的な変化を評価することによりそのメカニズムを調査した数少ない研究である。本研究結果を活用することで、妊婦が日常生活を行う上で骨盤ベルトを使用することにより腰部への負荷を軽減させることとなり、これが腰痛軽減へとつながる可能性がある。
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