研究課題/領域番号 |
19K21139
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補助金の研究課題番号 |
18H05995 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0502:無機・錯体化学、分析化学、無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
梅山 大樹 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, 独立研究者 (00821480)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 電荷分離構造 / 熱反応 / ペロブスカイト構造 / 固体反応 / 二次元物質 / 二次元複合ペロブスカイト / 電荷分離空間 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では「電荷分離空間」をもつ材料の合成に取り組む。電荷分離空間では物質を強く捕捉することができるため、例えばこれまでは貯蔵が難しかった水素ガスなどを効果的に貯蔵することが可能になる。水素ガスは燃料電池自動車のエネルギー源となる物質で、本研究は将来的にゼロ・エミッション社会の構築に資する基礎研究となる。
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研究成果の概要 |
ReO3型構造を持つ化合物としてFeF3、ReO3型構造を(100)面に沿ってスライスし、二次元状にした構造を持つ化合物としてCoBr2(pz)2を対象として合成・解析を行った(pz = pyrazine)。FeF3については空隙サイトのイオンによる占有を試みたところ、Naイオンによって最大14%まで占有可能であることが分かり、電荷を注入することに成功した。CoBr2(pz)2については熱的応答性を熱重量測定により解析し、一次元の界面律速反応機構によってpzの非等価な熱反応が進行することを明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では固体構造中で同じ環境にあるはずの構成要素(配位子)が熱的に異なる振る舞いを示すことを発見し、そのメカニズムを追究した。この現象は、熱反応によって初めに生成物の種(核)が生成し、その種が成長していく過程で配位子が別々の振る舞いを始めると考えることで説明できる。これは核生成と結晶成長を伴う固体化学反応の一種であり、反応の速度を制御することで準安定相の合成や未知化合物の合成に利用できると考えられる。
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