研究課題/領域番号 |
19K21154
|
補助金の研究課題番号 |
18H06014 (2018)
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0602:生産環境農学およびその関連分野
|
研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
鮎川 侑 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 特別研究員 (80824474)
|
研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | キャベツ萎黄病菌 / シロイヌナズナ / 宿主特異性 / エフェクター / フザリウム / 小型染色体 / ゲノム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
土壌病原菌フザリウムは、100種以上の植物に病気を引き起こすが、宿主特異性が分化しており、菌株によって宿主植物が異なる。しかし、宿主特異性の決定機構は明らかでない。近年、フザリウムの小型染色体が宿主特異性の決定に関与することが示唆された。そこで、本研究では“アブラナ科植物に病原性を示すフザリウムの小型染色体に座乗する遺伝子の発現解析”および“宿主特異性決定に関与する遺伝子の特定”を通して、フザリウムの宿主特異性決定機構のモデル系を確立することを目指す。本研究が達成されれば、モデル植物から重要作物に及ぶフザリウムの宿主特異性決定機構の解明に繋がることが期待される。
|
研究成果の概要 |
土壌病原菌Fusarium oxysporumは、100種以上の植物に対して病原性を示すが、菌株によって宿主植物が異なっている。病原菌株は宿主特異性に関与する小型染色体を保持していると考えられているが、宿主特異性の決定因子は特定されていない。本研究では、アブラナ科植物を宿主とするF. oxysporum f. sp. conglutinansのゲノム塩基配列を特定した。さらに、小型染色体上の2個の病原性遺伝子が、シロイヌナズナの免疫を抑圧することを明らかにした。この成果は、F. oxysporumの宿主特異性の機構解明に繋がることが期待される。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
土壌病原菌フザリウムは、主要作物であるトマトやバナナなどに感染し、食料生産に多大な影響を与えている。フザリウムは菌株によって感染する植物が異なるが、宿主植物がどのように決まるかは不明である。本研究ではモデル植物であるシロイヌナズナに感染する菌株のゲノム解析を通して、病原性遺伝子を特定した。この成果は、フザリウムの宿主決定機構の解明の基盤となり、病害診断や耐病性植物の育種などの応用研究に波及し得る。
|