研究課題/領域番号 |
19K21163
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補助金の研究課題番号 |
18H06026 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0604:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
宮坂 加理 日本大学, 生物資源科学部, 助手 (00780173)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 低水分 / 砂 / 溶質拡散係数 / 乾燥土 / 電気伝導度 / EC / 凍土 / 土壌中の溶質拡散 / 乾燥土壌 / 凍結土壌 / 不凍水 / 土壌の電気伝導度 |
研究開始時の研究の概要 |
土壌水中の溶質拡散係数(D)は、低水分時には特定の水分以下ではDがθの4乗に比例し、著しく溶質拡散が抑制されるとの報告がある。この要因として、固相表面電荷によるイオン排除の影響が示唆されていたが、申請者の行った実験により否定された。そこで、低水分時に溶質拡散が抑制されるのは土壌水の連続性が失われ、水膜の薄い部分が拡散を抑制するためだと考えた。本研究では、土壌の乾燥過程は凍結過程と似ている点から、低水分時に水膜の薄い部分が拡散を抑制したためにDが著しく低下したならば、飽和土壌を凍結させていったときの液状水の量とDの関係においても同様の結果が得られると仮定し、その検証実験を行う。
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研究成果の概要 |
低水分における土壌水中の溶質拡散係数(Ddif)が低下するメカニズムを明らかにするためには、低水分におけるDdifの測定が必須であるものの、通常行われてきたDdifの測定方法は、時間が非常にかかりかつ実験誤差ができやすいものであった。そこで、4極センサーを用いて土壌の電気伝導度と体積含水率の関係を測定することで、高水分から低水分までの領域で土壌の電気伝導度測定からもDdifの測定が可能であることを砂丘砂を用いて実験により確認を行った。以上から、低水分において土壌の電気伝導によってもDdifが推定できることを明らかにしたことから、低水分におけるDdifが容易に推定できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
土壌水中の溶質拡散係数は、多くの実験から高水分時には体積含水率の1~2乗に比例することが知られている。しかし、低水分時の溶質拡散係数(Ddif)については、測定例は限られており、さらに特定の水分以下ではDdifが体積含水率の4乗に比例し著しく溶質拡散が抑制されると報告されている。しかし、この原因はまだ解明されていなかった。本研究において、土壌の電気伝導によっても低水分におけるDdifが測定できることを明らかにしたことから、今後この方法を用いて、低水分におけるDdifの測定を行っていくことで、溶質拡散と低水分における溶質拡散のメカニズムを比較することができると考えられる
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