研究課題/領域番号 |
19K21183
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補助金の研究課題番号 |
18H06058 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0701:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 基礎生物学研究所 |
研究代表者 |
幸節 健 基礎生物学研究所, 生物進化研究部門, NIBBリサーチフェロー (20821482)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 植物発生学 / 細胞分裂面制御 / フラグモプラスト / Auroraキナーゼ / 細胞分裂面制御の研究 / ヒメツリガネゴケ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では特定の脂質と細胞骨格の関連性およびAuroraキナーゼの解析を通して、細胞分裂面制制御機構の解析を行う。具体的には、特定の脂質のライブセルイメージング、脂質合成を薬剤で阻害し、細胞分裂面への影響を評価する。また、ヒメツリガネゴケのAuroraキナーゼの相互作用因子ILP1が分裂面制御に必須なことを示唆するデータが得られている。そこでILP1の細胞骨格制御メカニズムを調べる。
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研究成果の概要 |
動物、植物ともに細胞がどの方向に分裂するかは、正常な発生に大きな影響を与える。植物においては、動物とは異なる細胞分裂面を決定するメカニズムがあると考えられている。本研究では、特定の脂質と細胞骨格、細胞分裂に必要なリン酸化酵素に着目して研究を行った。生化学的解析および遺伝学的解析によって、新たに細胞分裂面に異常を示す遺伝子を同定した。この遺伝子がコードするタンパク質は、リン酸化酵素と、脱リン酸化酵素と結合することが明らかになった。この結果は、同定した新規遺伝子がリン酸化酵素、脱リン酸化酵素の活性のバランスの調整をすることを通して、細胞分裂面を決定していることを示唆しているかもしれない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動植物の発生過程において、細胞分裂面の制御は器官形成に必須である。動物において、紡錘体軸を制御するタンパク質が複数同定されており、これらのタンパク質が星状体微小管に結合することで、紡錘体軸が制御され細胞分裂方向が決定される。一方、陸上植物においては、星状体微小管が観察されないこと、動物の紡錘体軸を制御する遺伝子が保存されていないことから、動物とは異なる細胞分裂面制御機構が存在すると考えられる。本研究において、基部陸上植物であるヒメツリガネゴケを用いて、細胞分裂面制御に必要な遺伝子を同定できた。この結果は、陸上植物全般に保存される細胞分裂面制御機構の一端を明らかにできる可能性を示している。
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