研究課題/領域番号 |
19K21204
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補助金の研究課題番号 |
18H06081 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0704:神経科学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
成田 尚 北海道大学, 大学病院, 助教 (50779874)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | MRI / 双極性障害 / 大うつ病性障害 / 気分障害 / 拡散尖度画像 |
研究開始時の研究の概要 |
双極性障害と大うつ病性障害に出現する抑うつ症状は非常に類似しており、横断的に臨床症状のみで鑑別することは困難であり、熟練した医師が詳細な診察をもってしても鑑別に苦慮することも少なくない。そのため、客観的かつ非侵襲的な指標により、この両疾患の判別を行うことが非常に臨床上重要と考えられている。本研究の目的は、双極性障害および大うつ病性障害患者における大脳白質構造異常の差異を、磁気共鳴画像の新規の撮像手法である拡散尖度画像を用いて検討することである。今回の研究の結果により大脳白質構造の差異が確認されれば、今後の診断確定および治療選択の予測につながることが期待される、萌芽的だが革新的な研究である。
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研究成果の概要 |
北海道大学病院精神科に通院もしくは入院中の双極性障害および大うつ病性障害患者を対象として、MRIを撮像した。最終的に双極性障害7名、大うつ病性障害12名のリクルートが終了し、症例数が予定より少ないため、暫定的な解析になるが双極性障害患者の前頭部の一部で、MRIの指標が優位に低下している可能性が認められた。 また、同時期に当院第二内科との共同研究で、安静時機能MRIを用いてリウマチ脊椎炎患者と健常者とを比較し、fronto-orbital cortexとtemporal poleで異常な機能的結合を呈していることを検出し、その異常な機能的結合部位が治療効果と有意に相関したことを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
北海道大学病院精神科に通院もしくは入院中の躁うつ病および大うつ病の患者さんを対象として、頭部MRIの撮像と同時に、対象患者の年齢、性別、発症時の年齢、罹病期間、使用中の向精神薬を調査した。最終的に躁うつ病 7名、大うつ病性障害 12名のリクルートが終了した。症例数が予定より少ないため、暫定的な解析になるが躁うつ病の患者さんにおいて、前頭部の一部で、MRIの指標が優位に低下している可能性が認められた。 今回の研究の結果により、やはり躁うつ病と大うつ病の患者さんの一部には、大脳白質構造の差異が確認され、今後の診断確定および治療選択の予測につながることが期待された。
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