研究課題/領域番号 |
19K21245
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補助金の研究課題番号 |
18H06129 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0802:生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 山陽小野田市立山口東京理科大学 |
研究代表者 |
百渓 江 山陽小野田市立山口東京理科大学, 薬学部, 教授 (00824848)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | p63RhoGEF / GEFT / RhoA / 平滑筋 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、これまでの研究を通して特定した血管収縮に関わっているp63RhoGEFというタンパク質とともに働く未知のタンパク質や、p63RhoGEFを阻害する新規因子の探索を行います。阻害因子を特定できれば、高血圧の原因となる血管収縮を阻害することが可能となり、高血圧の治療に役に立つと考えられます。それぞれ副作用等の問題をかかえる既存の高血圧治療薬に新規阻害因子の選択肢を加えることによって、より臨機応変に、状況に応じた副作用の少ない治療を選択することが可能になると考えます。本研究は、そのような新規阻害物質の特定・開発の前段階の研究です。
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研究成果の概要 |
本研究では、血管収縮制御に関わるp63RhoGEFタンパク質の結合タンパク質の探索を行い、その結合を阻害する化合物質の特定を目指した。 結合タンパク質の特定のための各種タグ付きタンパク質の哺乳類細胞内における人工的過剰発現はほぼ成功した。化合物スクリーニングのツールとして酵母細胞内での過剰発現を目指したが達成できなかった。生体内における当該タンパク質の機能解析は、マウスの微小血管を直接使用した活性化実験に成功した。 対象作用機序最下流、ミオシンのリン酸化に至る未知の作用機序の存在が本研究課程において示唆され、RSK2活性型キナーゼの関与特定し、Science Signaling誌上に発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血管の異常収縮が高血圧を引き起こすことはよく知られています。本研究は、血管収縮に関わる新たな因子の特定し、その因子の阻害剤の特定による高血圧治療薬の開発につなげていくことを目指しました。現在既にいくつかの高血圧治療薬は存在していますが、いずれも副作用の問題があり、高血圧治療薬の選択肢を増やすことによってそれらの副作用回避の可能性を広げることは喫緊の課題です。本研究では、当初予想していた通りの新たな因子の特定には至りませんでしたが、研究途上において示唆された、全く新しい別の因子の特定に成功し、これは既存の高血圧治療薬とは全く異なる新たな高血圧治療薬へ道を開く成果と考えます。
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