研究課題/領域番号 |
19K21247
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補助金の研究課題番号 |
18H06132 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0802:生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
上村 竜也 朝日大学, 歯学部, 助教 (60825628)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 心臓 / 冠状血管 / 発生 / 内皮細胞 / キメラ胚 / 冠動脈 |
研究開始時の研究の概要 |
冠状血管の形成過程を知ることは、心筋梗塞などの心疾患治療技術を革新するための礎と なる。近年、冠状血管内皮細胞の起源とされる細胞が複数発見されてきたが、どのような挙動・分化過程を経て冠状血管が形成されるのか、未解明である。 そこで、本研究ではウズラおよびニワトリ胚と両者を掛け合わせたキメラ胚に多種類のマーカーを用いて、心臓冠状血管の初期形成および成熟過程ならびに静脈洞内脈細胞のふるまいの解明を目指す。
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研究成果の概要 |
冠状血管内皮細胞の起源について、静脈洞内皮細胞・心外膜原基・心室心内膜等が報告されている。 本研究の目的は静脈洞内皮細胞がどのようにふるまうことで冠状血管内皮細胞に編入していくのかを明らかにすることである。その方法として、ウズラニワトリキメラ、蛍光色素標識、ウズラ内皮細胞を特異的に認識するマーカー(QH1)等を用いて検討をおこなった。その結果、心室自由壁の冠状血管内皮細胞は静脈洞内皮細胞に由来することが示された。一方で心室中隔の冠状血管内皮細胞に対しては静脈洞内皮細胞の寄与は少なく、他の起源細胞に由来することが明らかとなり、その正体は心室心内膜であることが示唆される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義としては、冠状血管内皮について心臓の各領域特異的に由来が分かれることに着目し、その中で静脈洞内皮細胞の挙動の一部を解明したことが挙げられる。さらに、この領域特異性は発生時期によっても変化する可能性があることを見出し今後の発展性の存在が判明したことも学術的意義として大きいと考える。 社会的意義としては、冠状血管の形成過程の一端を解明したことにより心筋梗塞をはじめとする疾患に対する再生医療を含めた今後の治療方法の開発に役立つと考えられる。しかしながら冠状血管内皮細胞への効率的な分化促進方法など未解明な部分も多く臨床的に役立てるためには今後も継続的な研究が必要と考えている。
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