研究課題/領域番号 |
19K21260
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補助金の研究課題番号 |
18H06146 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
櫻井 康晃 長崎大学, 感染症共同研究拠点, 助教 (00818338)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | クリミア・コンゴ出血熱ウイルス / 細胞侵入過程 / シュードウイルス / 侵入阻害剤 / スクリーニング / 阻害剤 / ハザラウイルス / 化合物ライブラリー / 特異的阻害剤 |
研究開始時の研究の概要 |
クリミア・コンゴ出血熱ウイルスはアフリカからアジアにかけて広範囲に分布し、ヒトに重篤な病気を引き起こすが、有効性が証明された治療法やワクチンは存在しない。本研究では、ウイルスの細胞侵入過程に着目し、治療薬の標的となり得る感染機構の解明を目指す。まずシュードウイルスを用いて、標的が既知である化合物ライブラリーのスクリーニングを行う。次に、海外のBSL-4施設等を用いて、同定された化合物の野生型ウイルスに対する阻害効果を確認する。更に、その化合物の標的分子の中で、細胞侵入過程に必要な因子を同定する。以上により、クリミア・コンゴ出血熱に対する治療法開発の新しい糸口が見出されることを期待する。
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研究成果の概要 |
クリミア・コンゴ出血熱ウイルス(CCHFV)は、ヒトに感染することで重篤な疾患を引き起こす。アフリカから中近東、東欧、中央アジアにかけて広範囲に流行しているが、現在有効性が証明されたワクチンも治療法も存在しない。 本研究では、CCHFVや近縁のハザラウイルス由来の表面糖タンパク質を持つシュードウイルスの効率的な作製法を開発した。更に、それを用いたハイスループットスクリーニング系により1280種類の化合物の活性を評価した結果、CCHFVに対する侵入阻害剤の同定に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
野生型CCHFVはバイオセーフティーレベル4(BSL4)施設にて扱う必要があり、限られた研究者が限られた手法でしか研究出来ない。本研究で開発したシュードウイルスによる実験系を用いれば、細胞侵入過程に限定されるが、BSL2施設にて効率的にウイルス学的解析や治療法の探索が可能となる。更に、患者や回復者血清の中和抗体価の安全な評価にも活用出来る。従って本研究成果は、クリミア・コンゴ出血熱の病態解析、治療法開発、疫学調査など様々な研究に寄与するものと考えられる。
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