研究課題/領域番号 |
19K21261
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補助金の研究課題番号 |
18H06147 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
神谷 知憲 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (80823682)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 腸内細菌 / NASH / リノール酸 / 脂肪酸 / 免疫 / 肝がん / 肥満 / 肝臓がん / 脂肪肝 / 乳酸菌 |
研究開始時の研究の概要 |
リノール酸は、アラキドン酸などを介する経路にて、脂質メディエーターであるプロスタグランジンに代謝変換される。一方、細菌は独自に保有する酵素によりリノール酸を炎症抑制効果が期待される物質に変換できる。しかし、この代謝物の生体における効果は不明瞭である。 そこで肥満誘導性肝がんでのリノール酸の効果を検討した結果、高リノール酸食にて肝腫瘍形成数が減少した。 本研究では、肥満誘導性肝がんに対する細菌のリノール酸代謝物の効果を明らかにすることで、脂肪酸の代謝バランスを宿主と共生細菌が行い、生体恒常性が維持される機構の解明を目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、肥満誘導性肝がんに対する腸内細菌のリノール酸(LA)代謝物の効果を明らかにすることを目的とした。 肥満肝がん誘導マウスの肝臓には細菌のLA代謝物の蓄積が認められ、高LA食により増加した。高LA食マウスの便からLA代謝能を持つ株の単離に成功し、乳酸桿菌であった。またメタ16S解析から高LA食により増加した。さらに、高LA食により脂肪肝の抑制が認められ、LA代謝物との関係性について今後の研究課題である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食文化の変化による非アルコール性脂肪肝炎から発生する肝がんの治療・予防法の確立は重要な課題である。本研究は、必須脂肪酸であるリノール酸(LA)が肝がん抑制に働くメカニズムを追求しており、臨床現場に還元できる内容となっている。また、LAの供給量が増えることで、乳酸桿菌の増加が認められた。機能性が謳われるLA代謝物が肝臓に蓄積した結果から、LAがプロバイオティクスとして機能していることが明らかとなった。
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