研究課題/領域番号 |
19K21283
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補助金の研究課題番号 |
18H06175 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
長屋 匡信 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 講師 (00718033)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | NIR-PIT / 消化器腫瘍 / 内視鏡 / 光線免疫療法 / 近赤外光 / 消化器癌 / 癌治療 |
研究開始時の研究の概要 |
新規癌治療である(NIR-PIT)は蛍光色素をつけた分子標的剤を静脈注射で投与したあとに標的に近赤外光を当てる治療法のため、充実臓器より管腔臓器に生じる癌(消化管癌)に特に有効と思われる。標的腫瘍を効率よくラベルすることができれば、内視鏡を通して光を運ぶという治療法が想定される。そのため、消化器腫瘍に対するNIR-PITの臨床応用のために、消化器腫瘍に対するNIR-PITが有効であることの証明(効率の良い分子標的剤の選択)、蛍光内視鏡により標的腫瘍を認識すること、効率よく近赤外光を標的腫瘍に照射でき、治療中に治療効果を判定できることが重要である。
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研究成果の概要 |
新規癌治療法である近赤外光線免疫療法(NIR-PIT)は管腔臓器の表面に生じる癌に対して内視鏡を用いることで効率よく治療が可能と考える。この内視鏡を用いたNIR-PITに必須となる蛍光内視鏡の開発を内視鏡開発研究チームと協議した。既存の小動物実験用の蛍光内視鏡の改良をおこない、内視鏡の鉗子孔を通してLight Diffuserを用いたNIR-PITの有効性の実験結果を解析した。さらに蛍光強度の減衰がreal timeに治療効果予測因子となりうることを証明した。また、実臨床における消化管腫瘍での特異抗原の発現状況についても検討したが、既存の特異抗原以外の新規抗原の同定には至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌の3大治療としては①手術・内視鏡などによる切除、②抗癌剤治療、③放射線治療が挙げられる。近年医療の進歩により非常に多くの新規癌治療薬や治療法が開発されているが、副作用がほとんどなく癌細胞のみ標的として治療できる方法はまだない。近赤外光線免疫療法(NIR-PIT)は副作用が少ない新しい癌治療法として期待されている。現在、頭頸部癌に対して世界中で治験が進んでおり期待される治療効果を得ている。この治療を消化器癌(食道癌・胃癌・大腸癌・膵癌・胆管癌・胆嚢癌・肝癌など)に応用できれば現在の癌治療体系が刷新されうる。本研究により、消化器癌に対する内視鏡を用いたNIR-PITの可能性を見いだした。
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