研究課題/領域番号 |
19K21323
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補助金の研究課題番号 |
18H06221 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0903:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中塚 賀也 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (40826492)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 特発性肺線維症 / 2型自然リンパ球 / Regnase-1 / 生命予後 |
研究開始時の研究の概要 |
特発性肺線維症は原因不明で、しかも進行が早く、治療選択肢も限られている。そのため、病気の原因を明らかにすることや、それを基に新しい治療法を確立することが求められている。本研究では、2型自然リンパ球と呼ばれる細胞が、肺線維症を進行させる仕組みについて調べている。特に、RNAを分解する分子であるRegnase-1に着目し、この分子の機能を制御することで、肺線維症の治療につなげることを目的としている。
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研究成果の概要 |
本研究は、Regnase-1による2型自然リンパ球(ILC2)の機能制御機構と、それが特発性肺線維症(IPF)の病態にいかに寄与するか明らかにすることを目的とした。Regnase-1欠損マウスの肺ではILC2が著増しており、Regnase-1欠損ILC2はマウスの肺線維症を促進することが明らかとなった。この結果と一致して、IPF患者の気管支肺胞洗浄液中ILC2数はRegnase-1発現量と負に相関し、末梢血中ILC2数増多はIPF患者の予後不良と関連した。本研究結果からRegnase-1がILC2の増殖や活性化を制御することで、マウス及びヒトにおける肺線維症の悪化に関与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果、RNA分解酵素であるRegnase-1が、2型自然リンパ球の増殖や活性化を調節することにより、肺線維症の進行を抑制している可能性が示された。ILC2の制御機構として、RNAの安定性制御に関わる因子を同定したのは本研究が初めてである。また、特発性肺線維症は治療法が乏しく、病態についても不明な点が多いことから、本研究から得られた成果は将来的にRegnase-1を標的とした未知の病態解明や、新規の治療法開拓につながり得るものであると考える。
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