研究課題/領域番号 |
19K21331
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補助金の研究課題番号 |
18H06232 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0904:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 健 京都大学, iPS細胞研究所, 特定拠点助教 (60825941)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 骨髄 / 血管内皮細胞 / 記憶T細胞 / 抗原提示 / 骨髄血管内皮細胞 / 二次免疫応答 |
研究開始時の研究の概要 |
骨髄には、記憶T細胞が長期間維持されている事が知られているが、脾臓やリンパ節といった二次リンパ組織とは組織学的構造や構成する細胞の種類が異なる骨髄において、記憶T細胞がどのように活性化するかは明らかになっていない。骨髄における記憶CD8+T細胞の活性化機構を明らかにするために、骨髄中での抗原の分布および記憶CD8+T細胞が活性化する際の動態(抗原提示細胞との位置関係、移動速度、サイトカイン産生)をFACS解析や生体イメージング法を用いて詳細に解析する。
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研究成果の概要 |
感染症の罹患やワクチン接種の後、骨髄では記憶T細胞は長期間に渡って維持される。このT細胞は、同じ病原体に再び遭遇した時に、強く迅速な免疫応答を起こすために必要である。しかし、骨髄は主に血液細胞を産生する臓器であり、そこでどのように免疫応答が引き起こされているか十分に明らかになっていなかった。本研究では、骨髄に存在する血管内皮細胞が血中の可溶性抗原を効率よく取り込み、抗原提示細胞として記憶CD8+T細胞を活性化する機能がある事を明らかにした。今後、この機能が免疫記憶にどのような意義を持っているのかを明らかにしていく予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、これまで十分には知られていなかった骨髄における記憶T細胞の活性化機構を、骨髄血管内皮細胞の抗原提示能の発見により明らかにしたものである。本研究が貢献した骨髄における抗原特異的免疫応答機構の解明は、免疫異常が原因とされる造血器疾患(再生不良性貧血・特発性血小板減少性紫斑病)の病態解明に寄与したり、造血器悪性腫瘍に対する免疫療法(CAR-T細胞療法、免疫チェックポイント阻害薬)の効果の増強に寄与するものである。
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