研究課題/領域番号 |
19K21332
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補助金の研究課題番号 |
18H06233 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0904:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
比嘉 涼子 大分大学, 医学部, 助教 (10819642)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Neuromedin B / エネルギー代謝調節機構 / ベージュ脂肪細胞 / 熱産生脂肪細胞 / ニューロメジンB(NMB) / ニューロメジン B / ニューロメジンB |
研究開始時の研究の概要 |
ベージュ脂肪細胞はエネルギー燃焼型脂肪細胞であるが、その増殖や分化制御に関する分子機構については不明な点が多い。申請者らが独自に樹立したベージュ脂肪前駆細胞を用いてshRNAライブラリースクリーニング行ったところ、ニューロメジンB(NMB)がベージュ脂肪細胞の分化を抑制することが示唆された。NMBは摂食調節機構やエネルギー代謝機構に関与する分子であることは報告されているが、ベージュ脂肪細胞に対する役割に関しては未だ報告はなされていない。そこで本研究ではNMB遺伝子欠損マウスを作製し、詳細な解析を行うことで、ベージュ脂肪細胞の増殖・分化活性化機構におけるNMBシステムの関与について明らかにする。
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研究成果の概要 |
ニューロメジンB(NMB)が熱産生脂肪細胞であるベージュ脂肪細胞の分化に関与しているという知見を得たため、NMB遺伝子欠損マウスを独自に作製し、解析を行った。その結果、高脂肪食摂餌下において、NMB 遺伝子欠損マウス群は野生型マウス群に比べ体重増加量の有意な減少が認められた。摂食量および活動量については両群間で有意な差は認められなかった。一方、酸素消費量については、NMB 遺伝子欠損マウス群は野生型マウス群に比べ有意に増加していた。このことから、NMB 遺伝子欠損マウスは熱産生量の増加によって、高脂肪食摂餌による体重増加が抑制されていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
熱産生脂肪細胞である褐色脂肪細胞およびベージュ脂肪細胞の活性化は抗肥満作用を持つことが報告されている。しかし、その活性化機構については未だ不明な点が多い。本研究において、NMB遺伝子欠損マウスが褐色脂肪細胞の活性化およびエネルギー代謝調節機構の制御に関与していることを示唆する知見を得た。このことからNMBが肥満治療の有用なターゲットとなることが考えられ、新たな肥満・代謝異常の病態解明と抗肥満治療薬の開発につながることが期待できる。
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