研究課題/領域番号 |
19K21339
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補助金の研究課題番号 |
18H06243 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0905:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
藏澄 宏之 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (50645116)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 心筋幹細胞 (CDCs) / エクソソーム / 低酸素プレコンディショニング / 陳旧性心筋梗塞 / 心不全 / cardiosphre-derived cell / exosome / CDCs / 虚血性心疾患 / 心筋幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
虚血性心疾患の治療戦略として幹細胞移植が知られている。2012年に自家心筋幹細胞(CDC)投与による心機能改善が報告され、現在は、自家組織採取の省略と前培養期間の短縮が可能で、幹細胞老化の憂慮がない他家移植が注目がされている。しかし他家移植においても培養・保存コストは高額であり、普及は難しい。一方で近年、幹細胞治療効果の機序として、移植細胞の生着よりむしろ、分泌される成長因子やexosomeが注目されている。exosomeは凍結保存に安定であり、Cell-free新規幹細胞治療の開発が可能だ。本研究では低酸素培養刺激を併用し、CDC由来exosomeによる虚血性心疾患の新規治療法開発を目指す。
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研究成果の概要 |
心不全が増加している本邦において心臓移植の機会は限られており、新規治療法の開発が重要だ。以前は幹細胞移植が注目されたが、準備に要す時間とコストが多大であり、普及に至っていない。近年の研究から、移植した幹細胞が生体内で分化することは稀であり、分泌された成長因子等が組織修復や機能回復の主因を成すことが判明した。幹細胞が放出するエクソソームは成長因子等を含み、凍結保存や濃縮、反復投与が可能である。エクソソームは幹細胞移植に代わる新規治療法に成る可能性がある。 本研究では心筋幹細胞由来エクソソームの機能を賦活化する方法を示し、これの投与が慢性心不全に対する治療候補に成る可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では低酸素培養という簡便な方法が心筋幹細胞由来エクソソームの機能を賦活化することを示し、これの投与が慢性心不全に対する治療候補に成る可能性を示した。超高齢社会であることに加え、心臓移植に関して深刻なドナー不足に苦しむ我が国において、簡便で広く普及する心不全の治療方法を開発することは非常に重要だ。現在は小型動物での検討に過ぎないが、今後は大型動物などで安全性と有効性を確認する必要がある。また、同時に分子機構の解明を更に進めることも重要だと思われる。
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