研究課題/領域番号 |
19K21341
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補助金の研究課題番号 |
18H06246 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0905:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
宮田 辰徳 熊本大学, 病院, 非常勤診療医師 (80594887)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ミニチュアヒト人工肝臓 / 薬剤 ex-vivoスクリーニングツール / 脱細胞鋳型肝臓 / ヒト初代培養肝細胞 / ヒトミニチュアex-vivoモデル / ヒトミニチュア人工肝臓 / ex-vivo 薬剤スクリーニングキット |
研究開始時の研究の概要 |
人工臓器の創出は癌の薬剤開発の分野に貢献する。近年では、iPS細胞技術の進歩により、ヒトiPS 細胞から分化させた細胞を用いた創薬が注目を浴びている。当該技術の発達により、治験を開始する以前にヒトへの新規薬剤の効果や安全性を確認することができるが、人の薬物動態を踏まえた薬剤の効果及び安全性の評価には時間を要すると考えられる。ヒトの臓器に類似した解剖を有する人工臓器を用いた薬剤投与の評価はこうした課題の解決に向けた糸口になる可能性がある。今回我々は、ラット脱細胞肝臓をヒト由来肝細胞によって置換したミニチュアヒト人工肝臓を創成し、薬剤ex-vivoスクリーニングツールとしての可能性を評価することとした
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研究成果の概要 |
人工臓器の創出は薬剤開発の分野に貢献する。今回我々は、ラット肝臓を脱細胞化し、ヒト由来肝細胞によって再置換したミニチュアヒト人工肝臓を創成し、薬剤 ex-vivo スクリーニングツールとしての可能性を評価することを目的とした。6-8週齢のWistarラットから肝臓右葉を摘出し、培地で置換した脱細胞肝を作成した後、閉鎖型の人工肝臓スクリーニング回路に組み込んだ。回路には酸素富化装置として人工鼻を組み込んだ。さらに、脱細胞肝を再細胞化するため、ヒト切除肝から初代肝細胞を効率的に得るためのプロトコールを開発した。今後、ラット脱細胞肝をヒト初代肝細胞で置換をし、薬剤による肝障害等を評価する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
薬剤は肝臓で代謝されることが多い。新規薬剤の開発においては、有効性とともに安全性についても十分な検討が必要である。現在、基礎的な動物実験で安全性を確認することが多いが、ヒト細胞での検討ではないためより安全性の確認を行うためにはヒト細胞の使用が望ましい。今回我々の行った研究により、新規薬剤スクリーニングキットしてのヒトミニチュア肝臓の開発が進んだことにより、将来、治験を行う前に、解剖学的立体構造を有した状態でのヒト肝細胞を用いた安全性の確認を行うことができるようになる可能性がある。
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