研究課題/領域番号 |
19K21372
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補助金の研究課題番号 |
18H06283 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
森田 麻友 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (30624639)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 破骨細胞 / 炎症性サイトカイン / 骨代謝 / 顎骨壊死 |
研究開始時の研究の概要 |
ビスフォスフォネート製剤をはじめとする骨吸収抑制剤は、顎骨壊死を起こすことが分かっているが、その原因や治療法は未だ解明されておらず、骨吸収抑制剤の投与前にスクリーニングを行ったとしても、予防的治療はできていないのが現状である。現在のところ口腔内衛生状態を良くすることがガイドラインとして定められているが、口腔内衛生状態が良好な場合でも骨壊死を起こすこともある。また、骨吸収製剤は全身投与にも関わらず、顎骨にしか起こらないという顎骨の特異的なのはなぜか、また、その骨壊死に陥るメカニズムはどのようなものかを解明するために申請者は、動物モデルを用いて解析を進めている。
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研究成果の概要 |
骨吸収薬剤関連顎骨壊死動物モデルの報告は以前から行われているが、その多くは投与薬剤に注目したものである。顎骨のみで起こる特異性から、口腔内常在菌が骨壊死に陥る原因と考えた。そこで、ヒトに類似した薬剤関連顎骨壊死マウスモデルを新たに樹立し、そのモデルを用いて解析を行った。その結果、細菌感染によってマクロファージから産生される炎症性サイトカインが骨壊死を代表とする骨破壊性疾患を惹起する可能性が示唆された。このことから、炎症性サイトカイン制御による口腔外科領域における抗炎症作用の機序を解明することができれば、その適応を広げ、口腔外科領域の炎症性疾患においても、新たな治療の可能性を導けると考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔内の炎症を伴う骨破壊性疾患である顎骨壊死のヒトに近似した動物モデルの確立は、メカニズムの研究や治療法の開発には欠かせない.原因は、未だ解明されておらず、臨床医は治療方針の決定に難渋している。また、ビスフォスフォネート製剤が、骨粗鬆症の治療にとどまらず、様々な病態に広く使用されていることから、顎骨壊死の患者数は多い。現在治療法として行われている、外科的治療アプローチに代わる新しい治療戦略が求められており、新たな治療戦略の可能性を見出す可能性のある本研究内容は極めて重要であると考えている.
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