研究課題/領域番号 |
19K21373
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補助金の研究課題番号 |
18H06284 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
東川 明日香 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (20822472)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 歯髄炎 / 歯髄内圧上昇 / 機械刺激受容器 |
研究開始時の研究の概要 |
歯髄で炎症が生じると歯髄内組織圧(歯髄内圧)が上昇する。歯髄内圧の上昇は歯髄に分布するC ニューロンを圧迫し、機械受容器を活性化することで、歯髄炎による二次痛が誘発される。歯髄内圧増加による圧力・機械刺激をどのように C ニューロンが受容するのか、その詳細は分かっていない。そこで本研究では歯髄に分布するC ニューロンを逆行性トレーサーで同定し、さらに isolectin B4(IB4)結合の有無によって非ペプチド性・ペプチド性 C ニューロンを特定、これらに直接機械刺激を加えた時の細胞膜電流を計測することによって、ニューロンの機械受容特性について検討し、歯髄炎の疼痛発生メカニズムの解明を行う。
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研究成果の概要 |
三叉神経節ニューロンに直接機械刺激を与えると一過性の速い内向き電流と続く緩徐な内向き電流を示す二相性電流が記録された. この電流は連続刺激に対し脱感作現象を示さなかった. 三叉神経節ニューロンの電位依存性内向き電流は, 電流持続時間が長く, 内向き電流にバンプを有するものと, 電流持続時間が短くバンプを有さないものに分類された. 機械感受性イオンチャネルのブロッカーであるGd3+存在下でそれぞれのニューロンに直接機械刺激を行ったところ, Gd3+感受性, 非感受性の内向き電流が記録された. 歯髄分布三叉神経節ニューロンの機械感受性イオンチャネルに多様性が示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
三叉神経節ニューロンの機械感受性イオンチャネルを電気生理学的・分子生物学的に解析した報告はない. 本研究は, 機械受容の点から歯髄痛覚発生メカニズムを解明するという点で学術的独自性がある. 直接機械刺激を加え機械感受性イオンチャネル特性を解析する報告も極めて限られ技術的難易度も高い. 歯髄の痛みの発生メカニズムを解明することで, 将来的な疼痛制御薬剤の開発につながると考えられその学術的意義は非常に高い.
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