研究課題/領域番号 |
19K21382
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補助金の研究課題番号 |
18H06294 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
天眞 寛文 徳島大学, 病院, 助教 (00829187)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 炎症性疾患 / TAK1 / 破骨細胞 / 関節リウマチ / NLRP3インフラマソーム / 炎症 / 骨破壊 / TAK1阻害 / インフラマソーム形成 |
研究開始時の研究の概要 |
関節リウマチの治療においては近年様々な生物学的製剤の臨床応用が進んでおり、治療成績は向上している。しかし、依然として炎症の制御が困難で重篤な骨破壊が生じる場合もあり、新たな治療戦略の登場が期待されている。本研究では、種々の炎症性シグナル伝達に重要な役割を担っているセリンスレオニンキナーゼであるTAK1の関節リウマチにおける役割を明らかにし、炎症と骨破壊双方を抑制できる新規治療法の開発を目的とする。
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研究成果の概要 |
関節リウマチ(RA)モデルマウスであるCIAマウスの関節では、滑膜線維芽細胞や破骨細胞の両者においてセリンスレオニンキナーゼであるTAK1が活性化していた。TAK1阻害剤であるLLZ1640-2は、CIAマウスにおける関節炎の程度、出現頻度をともに顕著に抑制したのに加え、関節破壊(骨破壊)も抑制した。また、炎症性サイトカインであるIL-1βの分泌もLLZ投与により抑制された。さらにLLZは滑膜線維芽細胞においてIL-1βによって誘導されるRANKL発現を抑制し、滑膜線維芽細胞と破骨前駆細胞との共培養系における破骨細胞分化を抑制した。加えて、LLZはRANKLによる破骨細胞分化も抑制した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性関節リウマチ(RA)は、近年様々な生物学的製剤が臨床応用され治療成績は向上しているものの、依然として2~3割の症例では寛解せず、過剰な炎症反応と骨・軟骨破壊が著しい疼痛や運動障害を惹起し、ADLやQOLを著しく低下させる。RA病変部においては滑膜細胞や免疫系細胞による炎症と破骨細胞による骨破壊が起こっており、炎症と骨破壊を制御する新規標的分子の探索とその分子を標的とした治療法の開発が急務である。本研究によってTAK1がRAの炎症と骨破壊の双方を効率的に抑制し得ることが示唆され、本研究結果は今後のRAの新規治療法開発に寄与できるものと考えられる。
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