研究課題/領域番号 |
19K21396
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補助金の研究課題番号 |
18H06309 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
吉岡 洋祐 岡山大学, 歯学部, 客員研究員 (00827933)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 骨質 / ラマン分光法 / 下顎骨 / 酸化ストレス / 抗酸化ストレス / インプラント / 顕微ラマン分光装置 / 終末糖化産物 / ラマン / PTH / AGEs / RAGE |
研究開始時の研究の概要 |
インプラント治療において骨質は良質なオッセオインテグレーション(OI)の獲得のために把握すべき必須事項である.しかし,骨質はCT値やインプラント体埋入窩形成時の手指感覚により把握されており,確実性および正確性に乏しい.本研究では骨質を定量・定性的に評価することが可能な顕微ラマン分光装置がインプラント治療時の新たな骨質評価ツールになりうるか,また、骨粗鬆症治療薬が顕微ラマン分光装置により得られた骨質パラメータのコントロールに応用可能か検討する.
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研究成果の概要 |
副甲状腺ホルモン製剤の間歇投与は新生骨の微細構造を向上させる一方で,顕微ラマン分光装置を用いることで下顎新生骨のアパタイトの成熟を妨げ,コラーゲン構造を脆弱化させることが明らかとなった.そのメカニズムとして抗酸化力の低下に伴う酸化の亢進が終末糖化産物の産生,その受容体の発現を促進させたことに起因する可能性が示唆された.本研究にて,副甲状腺ホルモン製剤使用時に酸化ストレスを制御することでより良好な骨質の獲得,インプラント治療の成績向上が期待できることが明らかとなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨粗鬆症治療薬である副甲状腺ホルモン製剤は下顎新生骨の微細構造を向上させる一方で微小領域におけるアパタイトの成熟を妨げ,コラーゲン構造を脆弱化させることを明らかにした.また,アパタイト成熟度の低下,コラーゲン構造脆弱化の原因が抗酸化力の低下に伴う酸化の亢進に起因していることが示唆された. 副甲状腺ホルモン製剤使用時の酸化の防止法を見出すことができれば,微細構造を向上させつつ,微小領域のアパタイト構造,コラーゲン構造を向上させることが可能となり,インプラント治療をはじめとした骨強度が重要視される治療において有効な治療法となりうる可能性を見出した.
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