研究課題/領域番号 |
19K21526
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補助金の研究課題番号 |
18H06456 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
1001:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
上野 嶺 東北大学, 電気通信研究所, 助教 (80826165)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ハードウェアセキュリティ / 暗号実装 / 情報セキュリティ / 算術演算回路 / VLSI / ソフトエラー / 故障注入攻撃 / 暗号ハードウェア / 誤り訂正 / ガロア体算術 / メッセージ認証コード / ガロア体算術演算回路 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,これまで開発した小型衛生通信で利用可能な暗号ハードウェアの過酷な環境下における動作を特に演算誤りの生じる確率という観点から評価する.本研究では過酷な環境として宇宙空間を想定し,放射線照射装置を用いて設計した暗号ハードウェアの放射線効果に対する動作を評価する.その結果から,設計した暗号ハードウェアに対して求められる誤り訂正スキームを決定し,上記と同様の実験・評価を行うことで提案ハードウェアの有用性を実証する.
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研究成果の概要 |
本研究では,高効率かつ高信頼な暗号ハードウェアの設計法の開発を行った.まず,数系変換などのデータパス最適化手法を組み合わせることで世界最高効率のAES暗号データパスを設計した.同データパスはパイプライン化と組み合わせた検算が容易に実装できるようになっており,高効率に演算誤りを検知または修正できるよう拡張が可能である.次に,タンパー手段を用いた攻撃などに対しても高安全かつ高信頼な暗号鍵ストレージを開発した.本成果では,物理複製困難関数と呼ばれる回路に安全かつ高効率に適用可能な誤り訂正スキームを開発し,その暗号鍵ストレージへの応用を示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本成果は主に暗号ハードウェアおよび物理複製困難関数に基づく耐タンパー性暗号鍵ストレージの高効率化・高安全化・高信頼化に貢献している.暗号ハードウェアと暗号鍵ストレージの設計・実装コストを大幅に削減することで多くの情報システム,特にリソースの厳しいIoTシステムにおけるセキュリティ機能の導入が容易になり,本成果は安全な情報社会の実現に貢献するものと期待している.本成果は学術的にも高く評価されており,当該分野における世界最高峰の学術論文誌に複数論文が採択された他,本成果に関して招待講演も行っている.
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