研究課題/領域番号 |
19K21560
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補助金の研究課題番号 |
18H06498 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
1101:環境解析評価、環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中山 貴文 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 助教 (80829440)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | カロリー制限 / 放射線発がん / オートファジー / 発がん / 放射線生物学 / 発がん研究 |
研究開始時の研究の概要 |
カロリー制限による食事療法は、放射線被ばくによる発がんを抑制することが報告されているが、その効果には臓器特異性がみられ、発がん抑制のメカニズムは未だ完全には明らかにされていない。本研究では、カロリー制限と発がんの両方に深く関係しているオートファジーとアポトーシスのカロリー制限後の応答を肺や肝臓のような異なる臓器間で比較する事によって、発がん抑制効果に臓器特異性が生じる原因とカロリー制限による発がん抑制メカニズムを明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
マウス(1週齢)に3.8 GyのX線を単回照射し、非照射群と共に7週齢から通常食で飼育する群と30%カロリー制限群に分けた。長期飼育の結果、カロリー制限によって、体重の抑制および発がん抑制効果が見られた。カロリー制限と発がんの両方に深く関係していると考えられるオートファジーに着目し、オートファジー関連タンパク質である(LC3、p62)について、カロリー制限後、継時的に変化を解析したところ、カロリー制限直後にはp62が、また、長期の制限後はLC3が増加していたが、オートファジー全体では活性化に大きな変化は認められず、カロリー制限による発がん抑制には、オートファジーは関係していない事が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はカロリー制限による放射線発がんに対する抑制効果を改めて示し、長期のカロリー制限とオートファジー関連タンパク質との関係性を解析したことで、未だ完全には明らかになっていないカロリー制限による発がん抑制メカニズムを解明する一助となったと考えられる。本研究をもとにカロリー制限による発がんメカニズムの解明を進めることで、将来的にはカロリー制限を行わずともがん抑制メカニズムに働きかける薬剤の開発や、放射線治療等の医療被ばくによる二次がんを含めた発がんに対して効果的な予防法の創出に繋がる事が期待される。
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