研究課題/領域番号 |
19K21666
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分4:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
後藤 秀昭 広島大学, 人間社会科学研究科(文), 准教授 (40323183)
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研究分担者 |
熊原 康博 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (60379857)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 斜面崩壊 / 古斜面崩壊 / ディザスターマップ / 古災害 / 地理情報システム / 崩壊履歴 / 空中写真 / オルソ写真 / 歴史災害 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは、 平成30年西日本豪雨による斜面崩壊の発生域を地図化する研究を行い、そのなかで、すべての谷が崩壊せず、選択的に崩壊していることに気付いた。崩壊しなかった谷は、1945年枕崎台風による斜面崩壊の発生場所に一致し、斜面崩壊は歴史的に相補的な分布の関係にある可能性があることが解った。それらを踏まえ、斜面災害が高頻度で発生してきた広島県を対象に、最新の情報技術を取り入れて、歴史的事実を踏まえた斜面崩壊発生予測について検討しようとする挑戦的課題を企画した。
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研究成果の概要 |
本研究は,航空写真に記録されている過去の斜面崩壊について最新の技術で復元し,歴史的な崩壊分布図を作成することを通して,将来の崩壊発生地点の予測を検討することを目的とした。すなわち,歴史学と地理学,情報工学を融合させ,戦後に発生した斜面崩壊を三次元で地図化し,それらを踏まえて将来の発生予測を検討するものである。2018年7月の西日本豪雨に伴う斜面崩壊の分布とともに,それ以前に発生した1945年,1967年,1999年の斜面崩壊の発生場所を地図に詳しく記載した。また,現地調査を行い,崩壊地形が75年を経ても残存していること,源頭部が次第に埋積されているを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
斜面崩壊が発生したことを記録した航空写真を用いて,発生場所を詳しく地図に記載できること,過去の斜面崩壊の分布が相補的であることを明らかにした。また,過去数十年の斜面崩壊の歴史を,谷に残された地形から検討できることを示した。斜面崩壊を歴史的に明らかにする調査研究についての重要な指針を示したと考えられる。また,斜面崩壊が発生した場所の被災直後の写真を収拾し,その位置を特定した地図を作成した。このような古災害を示した地図をディザスターマップと称し,例示した。今後の防災活動や災害予測に資する資料として積極性に作成される契機を作ったと考えている。
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