研究課題/領域番号 |
19K21691
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分7:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西山 慶彦 京都大学, 経済研究所, 教授 (30283378)
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研究分担者 |
人見 光太郎 京都工芸繊維大学, 基盤科学系, 教授 (00283680)
永井 圭二 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 教授 (50311866)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 逐次検定 / 単位根 / criticality / DDSブラウン運動 / ベッセル過程 / 時系列 / ラプラス変換 / 逐次解析 / 単位根検定 / 臨界性検定 / criticality test / 自己回帰モデル / 分枝過程 / 時系列モデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、経済時系列分析に逐次解析法を取り入れた統計解析法を構築することである。それにより、例えば金融バブルの発生を早期に検出する方法を確立することが可能になる。データ収集をやめる時点を停止時といい、本研究では自己回帰モデルについて、データの情報の量的指標であるフィッシャー情報量が一定水準Cに達した時点でサンプリングを止める停止時を考える。漸近論ではそのCを大きくする枠組みで、推定問題、単位根検定問題を取り扱い、それらの推定量や検定統計量と停止時の同時分布を導出する。検定問題では、帰無分布のみならず対立分布も導出する。応用例として、金融市場におけるバブルの早期検出が考えられる。
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研究成果の概要 |
経済時系列分析においてよく用いられる自己回帰モデルと疫学で個体数の記述に用いられるGalton-Watson分枝過程における統計的逐次検定の理論研究を行った。AR(1)、AR(p)モデルについて、観測されたFisher情報に基づく停止時間を用いた逐次サンプリング方式において単位根検定を行う際の検定統計量と停止時間の同時極限を導出し,DDSブラウン運動によって駆動されるBessel過程を用いて特徴づけられた。また、分散の推定量の統計的性質を明らかにした。また,帰無仮説と局所対立仮説の下で、極限での同時ラプラス変換と同時密度関数を求めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会全体としては、提案されて手法をもちいることによって、リアルタイムにバブルの発生を検出することが可能になる。それにより、政府や金融機関がバブルの発生による社会的なコストや損失回避のための情報を得ることが可能である。学術的には、検定統計量と停止時の同時分布を解析的に求めることで、この分野の数理統計理論を大きく発展させた。それにより、期待値や分散を含めたモーメントの計算および分位点の導出が可能になった。
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