研究課題/領域番号 |
19K21827
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分11:代数学、幾何学およびその関連分野
|
研究機関 | お茶の水女子大学 (2022) 埼玉大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
下川 航也 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (60312633)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 空間グラフ / 格子モデル / 多環状高分子 / 格子結び目 / ポリマー / 立方格子 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで格子結び目と呼ばれる数学的モデルを用いて、DNAやタンパク質のモデル化を行ってきた。最近は、より複雑な形状の多環状高分子が合成されていて、その数学的モデル化が求められている。この研究では、空間グラフを用いることにより、そのような複雑なトポロジーを持つポリマーのモデル化を行う。空間グラフを立方格子内で実現し、そのトポロジーを保つ局所変形を研究する。その応用として、多環状高分子のトポロジーを保つようなシミュレーションを世界で初めて行う。その結果は、高分子化学、材料科学の分野への応用が期待される。
|
研究成果の概要 |
頂点の次数が3である格子空間グラフについて、BFACF移動を分類した。また、格子空間グラフに対し、BFACF移動による同値類と、空間グラフの全同位変形による同値類が一致することを証明した。これは、適切にBFACF移動を定義することにより、格子結び目・絡み目の結果が格子空間グラフに拡張されたことを示している。 空間グラフのBFACF移動は平面的な移動であり、2次元平面内のグラフについても同様にBFACF移動を考察できるため、まず2次元平面内のグラフの場合についてシミュレーションを行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究では、近年合成されている複雑な構造をもつ高分子のトポロジーの構造の数学的モデルを扱っている。今回の成果は、トポロジーの一分野である結び目理論の研究を行ったもので、立方格子内の空間グラフのトポロジーに関するものである。応用として多環状高分子、タンパク質の立体構造、DNAのR-ループへの応用が見込めるものとなっており、今後様々な分野にわたる発展が期待される。
|