研究課題/領域番号 |
19K21864
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分14:プラズマ学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
占部 継一郎 京都大学, 工学研究科, 助教 (80725250)
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研究分担者 |
伊藤 陽介 京都大学, 工学研究科, 講師 (20589189)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 光ポンピング / プラズマ / 磁気強度計測 / 励起粒子密度計測 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,プラズマ中に発生する励起粒子の電子スピン制御により,革新的な励起粒子密度測定と高感度磁気測定を実現することである.ポンプレーザーにより励起原子の電子スピンを偏極させ,プローブレーザーでスピン偏極の外部磁場による傾き【光・磁気・電子スピン相互作用】を計測する.このポンプ・プローブ型の光ポンピング実験系を構築し,励起原子密度,または外部磁場を定量化する.この新規計測技術により,プラズマ科学分野(先端半導体・ナノテクノロジー工学)における「励起粒子密度分布測定」と,生体磁気計測分野(先端医療・健康工学)における「室温での微小磁場強度測定」という2つの重要課題を解決する.
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研究成果の概要 |
本研究は,従来技術では困難であった「プラズマ励起粒子の絶対点密度測定」と「極微小磁場強度の室温環境下での測定」の2つの目標に対して,「ヘリウム準安定励起原子の光ポンピング」を活用した実験的アプローチで迫る研究である.従来の関連研究にて問題点が指摘されてきたヘリウムプラズマ中の準安定励起原子高密度生成を実現するために,放電に用いるヘリウムガスに含まれる低濃度不純物に着目した実験研究を行い,今後の高密度化の指針になる研究成果を得た.並行して,ヘリウムプラズマを利用した光ポンピング計測系の最適化に関する検討を進め,磁気遮蔽箱の設計・製作を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,プラズマを利用した微細加工等のナノテクノロジー分野(プラズマ計測)と,脳機能(生体磁場挙動)を理解するライフサイエンス分野(微小磁場計測)の課題に対し,1つの実験系で革新的な発展をもたらすことを目標とした野心的な研究である.プラズマ応用や反応性粒子可視化技術を切り拓く先端計測としてヘリウムプラズマの光ポンピングが位置づけられると期待している. 本研究は,特に2020年度に新型コロナウィルス感染症拡大の影響を受け,機器調達や共同実験が延期・中止となり研究の進捗に支障が出た.研究期間終了後も鋭意研究を進め,当初の目標を達成し,科学技術と社会の発展に貢献する計画である.
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