研究課題/領域番号 |
19K21939
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分20:機械力学、ロボティクスおよびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
多田隈 建二郎 東北大学, タフ・サイバーフィジカルAI研究センター, 准教授 (30508833)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 敷布構造 / ロボット機構 / 機構設計 / 織布構造 / 機構 / 柔剛切替 / 位相機構 / 位相設計 |
研究開始時の研究の概要 |
自由曲面状で柔らかさと硬さを切り替えることの可能な「織布メカニズム」を創出することを目的とし,従来当研究チームが取り組んできた柔剛切替機構の1つである1次元ジャミング転移機構を「線」の構造だとみなし,それを布状に「編む」ことによって,上記の織布構造を実現するという手法をとる.実機を具現化し,試作実験を通じて当構造の有用性を確認する.従来の袋状構造方式は,袋部が破けると剛性切替が不可能になるという問題があった.本織布構造は,一部が破損しても柔剛切替の機能を失わないという基本性質を有するものであり,従来,極めて困難であった脆弱・軟弱対象物への受動的な包み込み把持と保持とを実現可能な構造となりうる.
|
研究成果の概要 |
自由曲面状で柔らかさと硬さを切り替えることの可能な「織布メカニズム」を創出することを目的とし,従来当研究チームが取り組んできた柔剛切替機構の1つである1次元ジャミング転移機構を「線」の構造だとみなし,それを布状に「編む」ことによって,上記の織布構造を実現した.創案原理に基づく実機を具現化し,試作実験を通じて当構造の有用性を確認した.本織布構造は,一部が破損しても柔剛切替の機能を失わないという基本性質を有するものであり,従来,極めて困難であった脆弱・軟弱対象物への受動的な包み込み把持と保持とを実現可能な構造となりえることを具現化した実機を用いた実験を通して確認した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的な意義として,線状構造および布状構造という,1次元・2次元の基本構造自体の創案と,実機具現化の手法を明確にすることで,三次元構造を含めた複雑な構造を形作る際の基礎となる機構学的知見を体系化することに寄与したことが大きい.また,本機構は人や環境などの軟弱・脆弱な接触対象であっても柔剛切替え機能により,接触対象に力学的ダメージを与えにくいという特徴を有する.したがって,社会的な意義として,本構造を応用させたロボットハンドや移動体の足回りは,従来にない柔らかい接触性を有するものであり,人間やその住環境を含めた環境はもちろん,極限環境でのサンプル回収作業にも寄与できる重要なものである.
|