研究課題/領域番号 |
19K21944
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分20:機械力学、ロボティクスおよびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
長谷川 泰久 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (70303675)
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研究分担者 |
竹内 大 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (20713374)
青山 忠義 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (00569337)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 生体内埋込装置 / フレキシブルマイクロ電極 / 機能的電気刺激 / 機能的運動再建 / 多チャンネル電気刺激 / 運動機能再建 / 体内埋込デバイス / 神経刺激 / 無線給電 / 筋収縮強度制御 / 高生体親和性電極 |
研究開始時の研究の概要 |
事故などにより末梢神経を損傷した際、損傷の部位や程度によって治療が困難となり、運動機能や感覚能力が低下または喪失する。運動神経系前駆細胞の末梢神経内移植による麻痺筋の神経ネットワーク再支配技術は、不随となった筋の機能低下を抑制でき、新たな運動麻痺の治療法として注目されている。本研究では、神経ネットワーク再支配を行ったラットによる動物実験にて、後肢脛骨及び腓骨神経に接続したマイクロデバイスが無線給電により6ヶ月以上稼働し、神経への電気刺激による筋収縮力の制御を実現することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、神経が切断された筋組織に対して、運動ニューロンを注入し電気刺激を行うことで不随となった筋収縮を誘発し、他の健常部位の運動と連動して機能的な運動を再建することを目的とした、埋込型筋再支配神経ネットワーク制御デバイスについて研究を行った。作製した神経刺激デバイスを用いてラット後脚の底背屈運動制御を実施し、ビジュアルフィードバック制御を用いた底背屈運動のリアルタイム制御を実現した。さらに、生体適合性材料を用いたフレキシブルカフ電極を作製し、末梢神経と神経刺激装置との安定した接続による神経への機能的電気刺激を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
事故などにより末梢神経を損傷した際、損傷の部位や程度によって治療が困難となり、運動機能や感覚能力が低下または喪失する。本研究では、研究協力者の平田らが有する麻痺した骨格筋への神経ネットワーク再支配技術を用いて、末梢神経を人工的に電気刺激することによる機能的な運動の再建を行っている。本手法では、神経刺激による筋運動の生成を行うことで、低い刺激強度によって複数の筋活動を選択的かつ精密に制御することが可能である点に学術的意義がある。また、本研究は従来有効な治療法がなかった下位運動ニューロン障害に対する新たな治療法を提案するものであり、その実現には社会的にも大きな意義を有する。
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