研究課題/領域番号 |
19K21974
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
石川 将人 大阪大学, 工学研究科, 教授 (20323826)
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研究分担者 |
石黒 章夫 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (90232280)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 生物とロボットのロコモーション / 自律分散制御 / モルフォフリー制御 / 空想生物 / 進化生物学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,現存生物にとらわれることなく,ロコモーション(移動)のための自由な身体形態の可能性を考察する.代表者らがこれまで蓄積してきた知見をもとに,どのような身体構造であってもそれぞれに応じた移動パターンを発現させる「モルフォフリー制御」の考え方である.これによって様々な身体形態の組み合わせを自由に生成し(ランダムモルフォロジー),その例として奇数脚歩行の可能性やヘビ目の脚消失過程といった進化のミッシングリンクを埋める問い,さらには空想上の生物においてもどのような走行パターンが力学的・制御的に妥当であるか,などの問いに挑むものである.
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研究成果の概要 |
生物やロボットのロコモーション制御のメカニズムに着目し,四脚・六脚・蛇型といった実在の生物の身体構造とにとらわれることなく,与えられた身体構造に応じて自発的にロコモーションを創発する制御について研究を行った.身体各部に分散的に埋め込まれて機能を発現する制御モジュールの開発,ウマや古生物などの現存・既存の生物の制御メカニズムの解析を行った.またこれらを通して,自然界に実在しない三放射相称の身体においても分散制御による歩容発現が可能であることを示したほか,確率的に生成されたランダムな身体群において発現するロコモーションの分類についても検証を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自然界にみられる生物のロコモーション(移動)は多彩であるが,これらは進化の果てに得られた一つの結果でしかない.本研究で試みた,その前提になるべくとらわれずに制御メカニズムを実現しようとする本研究のアプローチは,特に実在の生物構造を模倣しなくともよい工学的応用の可能性を広げるほか,実在生物であっても,身体の使用部位が一時的に変化した場合の運動のありようについても,示唆を与え得るものであると考える.
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