研究課題/領域番号 |
19K22114
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分28:ナノマイクロ科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
田中 啓文 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 教授 (90373191)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | リザバー / ランダムネットワーク / ニューラルネットワーク / ニューロモルフィック / リザバー演算 / ナノ粒子集合体 / 脳型デバイス / 学習機能 / 原子スイッチ |
研究開始時の研究の概要 |
Ag/Ag2Sコアシェルナノ粒子を利用し、ランダムネットワークを有する回路をプログラマブルに作製する。得られたランダムネットワークは電圧信号により組み換え可能であり、それを用いた脳型演算デバイスを実現する。既存の脳型デバイスに比べ容量、消費電力とも飛躍的に低減できる。研究手順は以下の通り。(1)原子スイッチ構造を有するナノ粒子(Ag/Ag2Sコアシェルナノ粒子)を用いてランダムネットワーク構造作製、(2)脳型挙動の一つである学習演算を多電極で行い、制御。(3)ランダムネットワークを用いて常温での論理ゲートやリザーバ演算の実行を目指す。
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研究成果の概要 |
人工知能(AI)が非常にホットな話題として注目を浴びている。人工知能をソフトウェアで達成しようとするプロジェクトは多く見受けられるが、デバイス作製などハードウェアで達成しようとする取り組み(脳型ハードウェア)はこれまでにほとんどなされてこず、小型で消費電力が小さくかつ人間の脳と同程度のプロセッシング能力のあるコンピュータの開発が急務である。ランダムネットワークは人工ニューラルネットワーク演算の消費電力を下げると期待されており、研究を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
定化されたAg/Ag2Sコアシェルナノ粒子を凝集させて作った電気デバイスで、ニューロモルフィックな学習スイッチング動作(可塑的メモリ動作)を調べた。チオールには分極性の高いアリルメルカプタンを用いた。Ag/Ag2Sコアシェルナノ粒子を、二層修正Brust-Schiffrin法を用いて合成した。XPSで同定したところAg/Ag2Sコアシェルナノ粒子は、Ag-SおよびAg-S-R結合状態を示したことからAgイオンの酸化還元反応によるスイッチングが可能であることが分かった。リザバー演算の基本的ベンチマークタスクにより、Agナノ粒子を凝集させたデバイスはリザバー素子として働くことが実証できた。
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