研究課題/領域番号 |
19K22163
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分32:物理化学、機能物性化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
石内 俊一 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (40338257)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | コンフォメーション解析 / 質量分析イメージング / DESI / イオントラップ分光 / 質量分析 / オンフォメーション解析 / 質量分光イメージング / イオントラッップ分光 |
研究開始時の研究の概要 |
分子選択性の高い質量イメージングと分子の構造や電子状態の情報が得られる分光測定を 組み合わせることで、分子のコンフォメーションの空間分布が測定できるコンフォメーシ ョンイメージング法を確立する。これを実現するために、脱離エレクトロスプレーイオン 化(DESI)法と応募者が開発した冷却イオントラップレーザー分光法(冷却イオン分光法) を組み合わせた新手法を開発する。
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研究成果の概要 |
既存の冷却イオントラップ質量分析装置を改造し,自作の脱離エレクトロスプレーオン化(DESI)装置を取り付けたシステムを構築した。モデル試料に対してDESI法を適用し,生成したイオンを冷却イオントラップに捕捉して赤外スペクトルを測定した。気相中で安定な構造のみが観測されたが,DESIの条件を変えることで溶液中で安定な構造も観測できることが分かった。気相中で安定な構造に変換するのを抑制する条件を検討したところ,気相中の水分子などが変換反応の触媒になっていることが分かった。DESIにより試料のその場の状態の情報を得るためには,DESI部の雰囲気を精密に制御する必要があり,その指針が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
質量イメージングと分光測定を組み合わせることで、分子状態の空間分布を測定できる技術を確立できる。これは,例えば、生体内での物質輸送と同時に運ばれた分子のはたらきについても可視化できるため,医薬品開発や材料開発などに大いに役立つと期待される。この技術の実現にあたり,その場の状態のまま分子をサンプリングする方法の確立が必須である。本研究では,DESI法を分子の局所サンプリング法として用いる場合に,その場の状態を維持したまま分子を気相中にサンプリングする方法に指針を与える結果が得られた。また,気相中に分子をサンプリングした際の構造変換が,水分子などの触媒的なはたらきによるものであることが解明された。
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