研究課題/領域番号 |
19K22196
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分34:無機・錯体化学、分析化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平岡 秀一 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10322538)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 超分子化学 / 分子自己集合 / 自己集合過程 / キラルセルフソーティング / キラリティー / 速度論 / 質量分析 / Pd(II)イオン / かご形錯体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、キラルな多座配位子と金属イオンから形成されるホモキラルな自己集合性錯体系について、キラルな多座配位子のソーティング過程を実験的に明らかにする。全ての中間体を直接観測することは不可能なため、本研究では研究代表者が開発したQASAP (Quantitative Analysis of Self-Assembly Process)によりNMR分光により間接的に中間体の情報を得る。さらにキラルな多座配位子の一部を重水素化し、質量分析により中間体におけるキラル多座配位子の分配に関する情報を得る。これにより、化学平衡へ至る過程におけるキラル分子間の認識過程を解明する。
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研究成果の概要 |
キラルセルフソーティングは自己集合において鏡像体である構成要素を含む場合、自分自身と他を認識し、秩序化する現象である。これまでキラルセルフソーティングのいう現象は多数の報告があるが、その機構は殆ど解明されていなかった。本研究では、キラリティーをもつ多座配位子と金属イオンの自己集合によって生成する人工系の自己集合性錯体について、自己集合過程及びキラルセルフソーティングの機構を明らかにすることで、(1) 集合過程のどの段階でソーティングが発現し、(2) それがどのように決定されているのかを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生命は片側の鏡像体のみからなるキラルな世界でその営みを維持しており、キラル認識なしに、生命の緻密な機能の発現はあり得ない。自然界におけるホモキラルな物質の起源(選択過程)にキラルセルフソーティングが直結するわけではないが、鏡像体が集団でそれぞれを複雑に識別する機構を理解することで、キラリティーの起源の解明や生命に似たホモキラルな分子システムの開発にも役立つ。
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