研究課題/領域番号 |
19K22214
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田代 省平 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (80420230)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 多孔性配位高分子 / 多孔性結晶 / 分子認識 / 鋳型合成 / 高分子 / 大環状配位子 / ベンズイミダゾール / 細孔 / 金属錯体 |
研究開始時の研究の概要 |
我々が独自に開発した新規環状多座配位子benzimidazole[3]areneと金属塩とを適切な条件下で錯体形成させることにより、ユニークな細孔構造を有するdouble-porous MOFを合成する。次に、double-porous MOFの細孔内に様々な有機・無機モノマー分子をジアステレオ選択的に導入したのち、細孔内で重合反応を進めることにより、トポロジカル結合高分子を精密合成することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、非対称大環状化合物ベンズイミダゾール[3]アレーンを配位子に用いて、銀塩との錯体形成により複雑な細孔構造を有する多孔性配位高分子を合成し、その細孔内での様々なゲスト分子の認識・配列構造について単結晶X線回折測定によって明らかにした。また、結晶を浸漬する溶媒に応じて多孔性配位高分子の構造が柔軟に膨張するとともに、それに伴って細孔壁面の分子認識サイトの構造も微細に可変することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で合成された多孔性配位高分子は、既存のMOFやPCP、COFなどの多孔性結晶と比べて非常に複雑な細孔および細孔壁面構造を有していることから、本成果は多孔性結晶の機能化における可能性を広げるものであり、実際に、複雑な細孔構造を反映した優れた分子配列能や構造柔軟性を有することが単結晶X線回折測定を中心とした分析によって明らかとなった。したがって、複雑構造の自己集合という学術的意義とともに、多孔質材料のより高次な機能化への展開を示したことによる社会的意義も有すると考えられる。
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