研究課題/領域番号 |
19K22220
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
池田 富樹 中央大学, 研究開発機構, 機構教授 (40143656)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 液晶高分子 / アゾベンゼン / 光運動材料 / フォトクロミック分子 / ポーラス構造 / 架橋液晶高分子 / ポーラス材料 / 光アクチュエーター |
研究開始時の研究の概要 |
従来の架橋フォトクロミック液晶高分子は高密度クロモフォア系であり,光吸収が試料表層のみで起こるため力発生部位が表面近傍に限られていた。このため光運動材料では厚さの限界が生じ,大スケール化が困難であった。光運動材料に空間構造を導入すれば剛性の制御のみならず光侵入長の大幅な向上が期待でき,光アクチュエーターの大型化・自在スケーリングへの道が拓ける。さらに,厚さの増大により光ファイバーを用いたバルク内部からの光駆動が可能になり,試料外部からの光照射とは異なる新規運動様式の発現が期待できる。本研究では,ポーラス型フォトクロミック液晶高分子を創出し,空間構造と光応答性・力学特性との相関を探究する。
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研究成果の概要 |
高分子光運動材料への多孔構造の導入と自在成形の手法を開拓した。主鎖にアゾベンゼンを含むポリウレタンを合成し,溶融および溶媒プロセスによる成形加工を可能にした。フィルムに紫外光・可視光を照射すると可逆的な屈曲を示した。またポーラス型架橋液晶高分子の作製においてマクロモノマーを用いることにより多孔構造を制御することができた。以上の成形加工性向上や空間構造制御手法の開拓により,ポーラス型光運動材料の多様な設計が可能になった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高分子光運動材料は,次世代アクチュエーター材料として国内外で盛んに研究が進められており,ソフトロボットなどへの応用が期待されている。本研究では高分子光運動材料の成形性向上とポーラス構造制御に取り組み,高分子光アクチュエーターの多様な設計を可能にした。これにより,光アクチュエーターの力学特性・光応答性向上や新たな運動・機能の発現が期待できる。また,非架橋系における可逆応答の実現は,形状記憶材料や自己修復材料などの高性能・高機能化においても重要な知見であると考えている。
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