研究課題/領域番号 |
19K22289
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
石野 良純 九州大学, 農学研究院, 教授 (30346837)
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研究分担者 |
松見 理恵 九州大学, 農学研究院, 准教授 (90397597)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | アーキア / DNA複製 / 複製起点 / 超好熱菌 / DNA組換え |
研究開始時の研究の概要 |
本研究主題はoriCやorc1/cdc6遺伝子欠損の超好熱性アーキアのDNAが複製するための分子機構を解明する。太古の地球は高熱嫌気環境であったこと、知られている超好熱性生物のほとんどがアーキアであること、遺伝子の分子進化系統解析から超好熱性アーキアがもっとも生命の起源近くに位置することから、超好熱性アーキアの生命維持機構には、地球上の多くの生物が獲得してきた機能の原始的なものが残っている可能性が高い。遺伝情報が正しく親細胞から娘細胞へ引き継がれるために、oriCやイニシエータの無い超好熱性アーキアがどのような制御機構を有しているかを解明することによって分子生物学の新たなパラダイムを提供する。
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研究成果の概要 |
進化系統樹の根元に位置するThermococcus kodakarensis ゲノムから、oriC領域とその隣のorc1/cdc6遺伝子をそれぞれ欠失させた変異株を単離し、それらが野生株とほぼ同等に増殖することを示した。精製したOrc1/Cdc6のATPase活性がoriC依存的に抑制されたので、Orc1/Cdc6がATP型としてoriCに結合し、開始スイッチを入れると考えた。Orc1/Cdc6がoriC領域の二本鎖を開裂する活性は検出できていないが、oriC欠失変異株ではRadA産生の上昇が見られ、T. kodakarensisが oriC依存と非依存のDNA複製様式を使い分けると予想した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、生命の維持に必須のDNA複製起点 (oriC) がゲノム上に存在しなくても生き続ける超好熱性の生物が、どのように生命を維持しているのかを解明することによって、現在の我々の細胞で怒っている生命維持装置がどのように生まれ進化していきたのかを理解することができると考えて行ったもので、未だ解明には至っていないが、着実に研究は進み、我々の理解は深まった。
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