研究課題/領域番号 |
19K22332
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
本田 与一 京都大学, 農学研究科, 教授 (70252517)
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研究分担者 |
入江 俊一 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (30336721)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 木材腐朽菌 / バイオ医薬品 / 糖鎖修飾 / 組換えタンパク質 / 白色腐朽菌 / 多機能型ペルオキシダーゼ / 遺伝子組換え / タンパク質発現系 / 担子菌 / きのこ / 異種発現 |
研究開始時の研究の概要 |
オプジーボなどのヒトが分泌する微量な糖タンパク質・ペプチドは、バイオ医薬品として注目を集めているが、極めて高価な事が社会的な問題となっている。本研究の目的は、安心安全なバイオ医薬品を安価に製造することを目指して、木材腐朽菌のユニークな糖鎖修飾系に着目し、in vitroの糖鎖転移反応と組み合わせることで、ヒト型の糖鎖修飾をもつタンパク質・ペプチドを生産する為の新しい方法を開発する事である。本研究が進展することにより、医療費の高騰という社会的な問題を解決すると共に、人類の健康と福祉に役立ち、また従来の木材腐朽菌研究を産業微生物とし利用する為の新たな研究分野の開拓に繋がることが期待される。
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研究成果の概要 |
バイオ医薬品は、効果的な新薬として注目を集めているが、極めて高価な事が社会的な問題となっている。本研究では、安心安全なバイオ医薬品を安価に製造することを目指して、木材腐朽菌の進化的にユニークな糖鎖修飾系に着目し、in vitroの糖鎖転移反応と組み合わせることで、バイオ医薬品を生産する為の新しい方法を開発する事を目指して研究を行った。ヒラタケの分泌シグナルを有する融合タンパク質としてヒトタンパク質の発現に成功した。また、糖鎖転移反応のモデル反応を行って、実際にこの系を用いてバイオ医薬品の生産が可能であることを示した。さらに、発展的な基盤技術としてヒラタケのゲノム編集系の導入を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々がこれまでの研究で開発してきた木材腐朽菌(担子菌)における異種タンパク質発現のためのプラットフォームをより効率化し、ヒト由来のタンパク質の分泌発現を実現した。さらに、モデルタンパク質を用いたin vitroでの糖鎖転移反応が実際に起きることを示すことにより、さらに研究を続けることでヒラタケを用いたバイオ医薬品の生産が可能である事が示された。また、ゲノム編集系の確立は、本課題の継続的発展に留まらず木材腐朽菌、食用担子菌類における分子遺伝学の発展に大きく貢献することが期待される。
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