研究課題/領域番号 |
19K22419
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
神吉 智丈 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50398088)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | オートファジー / オルガネラ / タンパク質分解 / 基質 |
研究開始時の研究の概要 |
オートファジーは、細胞質のタンパク質やオルガネラをオートファゴソームと呼ばれる膜構造体に包み込んだのち、内容物をリソソームあるいは液胞内に運んで分解する経路である。従来、オートファジーは、ほとんどの細胞質成分を等しく分解していると考えられており、特定の基質がオートファジーによる分解を免れているとは考えられていなかった。本研究では、特定の基質がオートファジーを免れる機構が存在すると推測し、その解明を行う。
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研究成果の概要 |
オートファジーは、細胞内のタンパク質やオルガネラをリソソーム(酵母や植物では液胞)に運び込んで分解する機構である。タンパク質成分は、無作為に分解されていると考えられているが、選択的に分解を免れている細胞成分があるかもしれないと考えられる。本研究では、こうしたオートファジー分解を受けにくい細胞成分があるかどうかについて検証した。 出芽酵母や分裂酵母を用いて、様々なタンパク質にGFPを付加し、その分解を観察した。その結果、オルガネラに局在するタンパク質は、たとえオルガネラ表面で細胞質側に局在しても、多くの細胞質タンパク質よりは分解が遅くなることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オートファジーは細胞質成分を無作為に分解する現象であると考えられていたが、最近の研究から、一部のタンパク質複合体やオルガネラが、選択的に分解されていることが明らかになった。オートファジーは様々なストレスに応答して誘導される現象であり、そのストレスに耐性をもたらす因子を分解することは非合理的である。このため、こうした因子は、オートファジーによる分解を免れている可能性がある。本研究では、こうした因子の同定を試みたが、タンパク質ごとに分解程度に差があることは見いだせたものの、分解が強く抑制されている因子は同定できなかった。本研究が布石となり、今後解明が進んでいくことが期待される。
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