研究課題/領域番号 |
19K22436
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
粟崎 健 杏林大学, 医学部, 教授 (60359669)
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研究分担者 |
加藤 健太郎 杏林大学, 医学部, 講師 (30733068)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | Drosophila / 細胞系譜 / ショウジョウバエ / グリア / 部位特異的組換え / 細胞増殖 / 遺伝学的解析ツール |
研究開始時の研究の概要 |
1つの親細胞から誕生した細胞集団と異なる親細胞から誕生した細胞集団が複雑にからみあい、相互に影響し合うことで、一つの機能的な組織や器官を完成する。しかしながら、異なる親細胞に由来する細胞集団間の相互作用を効率的に解析する研究技術は開発されていない。そこで、本研究では、キイロショウジョウバエで開発された既知の遺伝学的解析技術を巧妙に組み合わせることで、「2種類の異なる親細胞に由来する細胞集団で独立に遺伝子操作を行い細胞自律的・非自律的効果を同時に解析する技術」を開発する。本研究は、マウス等のモデル脊椎動物にも応用可能であり汎用性のある新規の研究技法へと発展する可能性を秘める挑戦的な研究である。
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研究成果の概要 |
完成した組織から、発生過程で異なる細胞系譜間同士がどのような関係にあったのかを知ることは容易ではない。細胞系譜間の関係とそれを制御する分子機構を明らかにするために、本研究ではキイロショウジョウバエを用いて、「2種類の細胞系譜で独立に遺伝子操作を行い細胞自律的・非自律的効果を同時に解析する技術」の開発を新規に行った。その結果、幼虫期のグリア前駆細胞に由来する成虫グリア細胞と、それ以外の細胞系譜に由来する成虫グリア細胞を同時に可視化する技術の開発に成功した。この技術は、細胞系譜間の関係を制御する分子機構の解明に役立つことが期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ショウジョウバエを用いた研究は多様な生命現象に関する遺伝子の機能を明らかにすることに優れており、ショウジョウバエでの研究成果を手がかりとして一般性の高い普遍的な遺伝子機能の解明につながった例は枚挙にいとまがない。今回ショウジョウバエをモデルとして、細胞系譜間の関係とそれを制御する分子機構を明らかにすることができる「新規の系」が確立できたことの学術的意義は高いと考える。細胞系譜の研究はがん研究ならびに幹細胞研究において必要不可欠な情報を提供できるため、社会的注目度の高い研究にも応用可能な研究知見をもたらす可能性も秘めているため、本研究成果は社会的意義があると考える。
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